カイバの第7話「記憶に残らない男」の感想。長くなったので、1話1ページずつに分けることにしました。恋バナというか、ラブストーリーの感想は長くなりがちだわ。

感想はあいかわらず独断で書いてます。ネタバレ多いので注意。


7話はバニラとの別れと愛の形が描かれてますね。

デートスポット・惑星ネネの月リベラへ向かうバニラとクロニコ。バニラとしてはムード満点のリベラでクロニコをおとしたいところ。

そこで気になるのが6話で登場したゲルのこと。クロニコ(中の人はカイバ)はゲルのことをどう思っているのかそれとなく尋ねるバニラ。

クロニコ(カイバ):彼(ゲルのこと)、女よ。気がつかなかった?

だからなぜ女言葉?

バニラ:オレのことどう思う?
クロニコ(カイバ):ウジウジしないで、もっと強引に誘ってみなさいよ!

バニラがクロニコに惚れていると知っていてそれを言うか!? 男心をつかむ小悪魔キャラを通り越して、すでに悪女。女の子を演じているあたり故意でしょ。

視聴者はクロニコの中の人がカイバ(=男)と知っているから、クロニコに惚れて振り回されているバニラのピエロぶりが笑えるわけですが、これが女キャラなら顰蹙モノ。

カイバにその気はなくても、結果的にバニラにたかってるし。バニラは積み立てを解約し、保安官という立場的にも危機的状況にたたされ…。バニラの気持ちにこたえる気がないのにはっきり断らないのはカイバが悪い!

と思ってたら、クロニコの形見のシャボの道具に語りかけるカイバのモノローグ。

カイバ:ごめんクロニコ。君だったらどんな男がいいのかな。ゲルを好きだったのは君? バニラなんてのは…君はありなのかな? どう思う?

…そんなこと考えてたのかー!!! ちなみにここのトイレはやなトイレ。ヤプーかと思っちゃった。こんなトイレが平気で使えるカイバはつわものだわ。

そんなトイレで前回コピーしたゲルの記憶をチェックするカイバ。ゲルの記憶の部屋は額縁に納められたたくさんの絵画。でも一部の絵は上から紙が貼られ、黒ペンキで絵が描きかえられ、怪しい装置まで…。その光景におどろくひょーひょー。つまり1話でポポさんが持っていた紙と黒ペンキは…。

黒ペンキのワープやポポの絵が、童話作家の東君平さんみたいな絵柄でなつかしいです。

一方その頃、バニラは保安官免許剥奪。出頭命令の通告を受けるのでした。

トイレから戻ってきたクロニコと合流して、大はしゃぎするバニラ。バニラとクロニコは指名手配中。追っ手がかかっている。クロニコとのデートはこれが最初で最後。もうここから先の旅はない。最後の思い出づくりにはしゃぐバニラが切ないです。

そしてついに追っ手が。前回の上司・バボきたー!! しかも増えてるー。

強行突破してロケットで逃げ出すバニラとクロニコ。

バニラ:ねえ…犯人じゃないよね

もちろん否定するクロニコ(カイバ)。この期に及んでそれを聞く? と思ったけど、バニラにも薄々クロニコが疑わしいことはわかってます。でもクロニコが否定する限りクロニコを信じる。だから聞いたんですね。覚悟を決めるために。そして時間稼ぎのために上司に通信。

上司バボ:何言ってんの、そんなウソが通ると思ってる? またウソ
     本気なの? 命なくなるよ。あんな女におぼれてると

カイバの悪女ぶりから考えると、上司の言うことが圧倒的に正論。だって「the tree song」流れてます。バニラが自分のケガからクロニコの気をそらすために、クロニコにつけたヘッドホンから。

バニラは逃げ切れないと判断して、クロニコとひょーひょーの記憶を流送(粒送?)することを決意。転送先のアドレスはひょーひょーが入力。

クロニコを安心させるためにつくウソ。そのとき初めてバニラのケガに気づくカイバ。記憶を抜く前に最後のキス。クロニコ(カイバ)が思いっきり防御体制。舌を入れられまいとくちびるかみ締めてる姿をみて、哀しそうなバニラ。

バニラには背負っている家族が。チップになった母親に新しいボディを買う約束。だからバニラ自身はチップ化せず(お金がかかるから)、保安官になり地道に積み立てもやってたのでしょう。 保安官は職業上の危険のためか、記憶のバックアップも保険としてとってもらえるみたいだし。でもそれもクロニコの件で全て消去。

初登場時のバニラは粗暴な小悪党キャラでしたが、クロニコに対しては紳士で献身的。お金を出してるとかそんなことでクロニコに好意を要求することもなし。 不器用といえばそうだし、「クロニコのボディだけが目当てだった」なんていう人もいますが、そうじゃないのよ。

停船してクロニコを差し出せば助かる。上司は何度も猶予を与えてる。でもバニラはそうしなかった。クロニコを守りたかった。クロニコ(カイバ)の心が自分のものではなくても。 転送すればおそらく二度と会えない、それでも。打算じゃなくて、恋に、自分の想いに殉じたわけですよ。

記憶転送後の抜け殻になったクロニコを抱き寄せ、笑顔を思い浮かべるバニラ。もう、このシーンが切なすぎ!!

上司バボ:星が泣いてる…なんてね。危ない危ない。任務完了。撤収

この「危ない危ない」は、「私情に流されるな」ですね。任務は遂行。でも「想定外(クロニコを差し出さず殉じた)」だったバニラの行動に、気持ちが揺らいだということ。

出番が少ない脇役でもしっかりキャラ立てしてますよね。「カイバ」は。

植物カイバがバリバリ惑星を食べているシーンがありましたが、まさかラストバトルが植物カイバ VS 人間たちじゃないでしょうね。

今回惑星リベラのコンピューターの声がてらそままさきさんでした。わかりやすい声だわ。

リベラの設定がよくわからなかったけれど、一想団マークがついてましたよね? 一想団の拠点だったけれど廃墟になったのは、記憶の王・ワープの仕業? それとも一想団の手によって? そのあたりがよくわかりませんでした。 リベラの演説からすると、ワープの手によって滅ぼされたみたいだけど…。

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