「TIGER&BUNNY(タイガー&バニー) オフィシャルヒーローブック」は「公式ムック HERO TV FAN Vol.1」と同日発売の「TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)」前半のファンブック。
1話~13話までの内容で、本の帯には「最速公式ファンブック」とアオリがついてます。「公式ムックと同日発売予定なのに最速って? 」と思ってましたが、たしかに書店に並んだのは公式ムックより微妙に早かったです(笑)。
それはさておき、企画ページの「シュテルンビルト観光案内」や「折紙サイクロンを探せ! 」などの目次から、微妙な地雷臭を感じたのですが…。実際見てみたら予想外に硬派なアニメファン向けの本でした。
この「TIGER&BUNNY(タイガー&バニー) オフィシャルヒーローブック」はB5縦ワイド版、表紙カバーあり。表紙イラストはヒーロースーツなので3DCG。「公式ムック HERO TV FAN Vol.1」と縦サイズは同じですが、横幅はこの本の方が広いです。
内容は前半のOP・EDカット集、キャラクター紹介、各話紹介、設定資料(キャラクター、美術、メカ)、声優コメント、スタッフインタビュー、各話絵コンテ抜粋などなど。
設定画は豊富に載っているし、各話の絵コンテ抜粋などのメイキング資料もあり。
さとうけいいち監督インタビューはもちろんのこと、田村一彦PD×小曽根正美デザインワークス担当インタビュー、脚本(シリーズ構成)担当の西田征史さんのインタビューなどキーマンをきっちり押さえたインタビューもヨシ!
ではそれぞれもうちょっと細かく説明。
- キャラクター紹介&設定資料集
虎徹とバーナビーの設定画はヒーロースーツ、バイク(ロンリーチェイサー)で2ページ。キャラクターで2ページの4ページずつ。
ヒーロースーツは発光あり/なし、グッドラックモード、虎徹はワイルドシュート(劇中で使ってる特殊ワイヤーのアレ)、バーナビーは第1話に登場したプロトタイプスーツなども載ってます。全て3DCG絵。
キャラクター設定画は虎徹の場合、全身は前横後ジャケットあり/なし、アンダースーツ、アンダーシャツ、上半身裸など。表情集(帽子アリ、なし、マスクあり)各1枚ずつ。少年時代も顔アップ、全身前・後。
一部カラーで、一部モノクロ線画。
もちろんトップマグ時代のクソスーツ(笑)も全身前横後の絵がカラーで載ってます。
バーナビーの場合、基本設定のライダースジャケットは全身前横後カラー。全身前のみで、ジャケットなし、ダブルボタンのスーツ、トレーニング服など。表情集はカラー1枚、線画1枚。
幼少期、少年期、青年期(高校生くらい?)も全身前後、顔アップ前横がカラーで載ってます。
アニメ雑誌等に設定資料が載った事もありますが、私が知っている限り今のところ(2011年8月現在)この本が一番たくさん設定画を載せていると思いますよ。
他の本だと、表情集も一部抜粋になってることが多いですから。
その他ヒーロー達はヒーロースーツ1ページ、キャラ設定1ページの各2ページずつ。
ブルーローズのリキッドガンとかロックバイソンのトランスポーターなど、関連小物や乗り物も載ってます。カラーと線画の割合は半々くらい。
ユーリのキャラクター設定画は全身・表情集共にモノクロ線画のみ。
その他、ヒーロー以外のキャラクターは全員まとめて7ページ。
アニエスやメカニック斉藤さんの表情集がしっかり載っているのは、私が知っている限りこの本だけ! 斉藤さんのハゲ…もとい髪の毛の形も、上から見た絵があるのでちゃんとわかります(笑)。
他の本ではあまり載せてない各話のキャラクターの絵がほどほどに載ってるのも魅力的。エミリーとジェーン(カリーナのクラスメイト)やNEXT3姉妹の全身前後などなど。
ジェイクの全裸設定とか誰得? ってかんじですが(笑)。
横幅がやや広いB5のワイド版の紙面を生かして、設定画はどれもわりと見やすい大きさで載せてくれているのがとてもいいです!!
別のページに、巻き込まれ少女(毎回登場するモブの少女)の全身(前後)、表情集の線画もあります。各話の登場シーンのカットもあるので、わかりやすくていいですね。
- 各話ストーリー紹介(1話~13話まで)
設定画に多めに紙面を割いているせいか、ストーリー紹介は各話1ページずつ。名場面カットは大きめに載せているので、数は少ないです。
ゲストキャラのモノクロ線画設定を小さく載せているページもあります。
ストーリー説明はありますが、解説はなし。
- 美術設定
「シュテルンビルドガイド」タイトルで、美術設定はまとめてカラー10ページ。
デザインワークス担当の小曽根さんの絵と思われる、コンセプトデザインっぽいシュテルンビルドの全景の俯瞰図などの絵もありますよ。
7大企業のタワー線画がいいですね。
虎徹、バーナビー、カリーナなどキャラクターの家(部屋)、何度も登場するトレーニングルームなどよく登場する場所だけでなく、各話で登場した事件現場の美術設定も少し載ってます。
絵だけではなく施設等の解説もついているので、用語集的に使えるのもいいかんじです。
- 各話絵コンテ抜粋
13話までの絵コンテが、各話2枚もしくは4枚。個人的にはうれしい内容。ちゃんと文字も読み取れる大きさです。
第5話「Go for broke!(当たって砕けろ!)」のグッドラックモード初登場シーンいいですねー。
第13話「Confidence is a plant of slow growth.(信頼という木は大きくなるのが遅い木である)」の「お前が俺を信じてくれるって信じてたからな」の見返り虎徹が、往年のタツノコプロのキャラみたいになってますね。
- 声優インタビュー(Q&A)
Q&A形式の声優インタビュー集。メンバーは以下のとおり(以下、敬称略)。
- 平田広明(ワイルドタイガー)
- 森田成一(バーナビー)
- 寿美菜子(ブルーローズ)
- 楠大典(ロックバイソン)
- 津田健次郎(ファイアーエンブレム)
- 井上剛(スカイハイ)
- 伊瀬茉莉也(ドラゴンキッド)
- 岡本信彦(折紙サイクロン)
- 遊佐浩二(ルナティック)
要するにヒーロー全員です。
「公式ムック HERO TV FAN Vol.1」と比べれば短いですが、女子組と折紙もちゃんと入ってるのがGood job!
お目当ての声優さんのインタビューが「公式ムック HERO TV FAN Vol.1」にある場合はそっちの方がいいかもしれません。
「ファンに向けてメッセージをお願いします」のQに対する、井上剛(スカイハイ)さんのコメントはやっぱりスカイハイでした(笑)。
- 制作スタッフインタビュー
制作スタッフインタビューは3つ。
- さとうけいいち監督インタビュー(3ページ)
- 田村一彦PD×小曽根正美デザインワークス担当インタビュー(3ページ)
- 脚本(シリーズ構成)担当の西田征史さんインタビュー(1ページ)
まだ放送終了してないので、前半までの内容をふまえて後半に向けても少し触れる。そんな内容でしたが、なかなか充実した内容でした。
「当初は放送時間が夕方になる可能性もあった」って…。MBSだからまさかの日5枠!?
個人的な意見ですが、「TIGER&BUNNY」は深夜枠でよかったと思います。夕方枠だと、どうしても子供向けの内容になっただろうし、そもそも見てなかったかも(笑)。
本の内容はだいたいこんなかんじです。
設定画好き、メイキング資料の私としては、予想外にうれしい内容でした。
映像は見ようと思えばテレビでもUstreamも見ることができるので、名場面カットやストーリー紹介はページ数少なめでもいいんです。
テレビでは手に入らない設定画や情報にお金を出したいのですよ!! そういう意味ではとても満足な内容です。
できれば全話まとめて1冊であればベターですが、前半13話までということで値段もお手軽になってます。
今から過去のアニメ雑誌の設定資料を探すより、コストパフォーマンス的にはこの本ですよ。絵の量も段違い!!
設定資料集好きならおススメです。
- タイトル:TIGER&BUNNY(タイガー&バニー) オフィシャルヒーローブック
- 出版社・発売時期:一迅社(2011-07-25)
- ページ数:79
- 総合評価:
内容紹介
- アニメ「TIGER&BUNNY」前半の公式ファンブック
- キャラクター紹介&設定資料集
- 1話~13話までの各話ストーリー紹介
- 美術設定
- 各話絵コンテ抜粋
- さとうけいいち監督インタビュー
- 田村一彦PD×小曽根正美デザインワークス担当インタビュー
- 脚本(シリーズ構成)担当の西田征史さんインタビュー
- ヒーロー声優Qamp;A集
- …etc.
なお、この本にはキャラクター原案の桂正和さんの原案設定は載っていません。桂正和さんの原画は「TIGER&BUNNY(タイガー&バニー) ~桂正和原画&ラフ画集成~」で発売予定。
S.H.Figuartsワイルドタイガー 桂正和オリジナルカラーVer.とスペシャルポスターがついた初回特典版は予約終了ですが、フィギュアとポスター抜きの通常版(A4サイズ設定資料集)が発売される予定です。
2011年8月4日に発売のヤングジャンプ本誌に掲載予定の漫画「TIGER&BUNNY In unity there is strength 団結は力なり」(絵:桂正和さん、脚本:西田征史さん)のカラー版も収録予定ということでかなり期待しています。
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