この回で次元とルパンが共闘へ。この8話以降、ルパンと次元はほぼつるんで行動します。
全13話なので、そろそろ不二子のお話も風呂敷を畳み始めます。今までの話でチラホラ出てきた不二子の過去らしき少女とあやしいフクロウ頭の男達。
彼らの後ろにいる黒幕らしき人物「ルイス・勇(ユウ)・アルメイダ伯爵」の名前登場。
何か不思議な力というか、権力らしきものをもった人物。いったい不二子の過去とどういう関係があるのか。
という、ラストへの導入回になってます。
LUPIN the Third -峰不二子という女- 第8話「命日」感想
警備員を射殺してシトト・チャンドラ(声:谷口節さん)の石版を盗む不二子。えー、いきなり問答無用で二人殺しちゃうわけ? 今回はやむにやまれずという風には見えなかったけど。
一方、ルパンは新聞のいくつかの死亡記事を見て動き出す。
次元は殺し屋は辞めたようですが、闇社会の仕事から完全に足を洗ったわけではない様子。短期の仕事は請け負っているようですね。
依頼人:お前に私の「命日」を取り返して欲しい
依頼人(声:島香裕さん)の声が懐かしいです。巨漢といえばこの人の声というイメージが。
以前「他人の命日を言い当てる」と評判の占い師・シトトが接近してきて、依頼人は自分の命日を占ってもらったとのこと。占いなど信じていなかったけれど、「命日」が近づくにつれ平穏な気持ちを保っていられなくなった依頼人。
シトトは石版を使って占いをする。「もし自分が死んだら、シトトの石版を破壊して彼が二度と占いをできないようにしてほしい」と次元に依頼。
依頼人:私の理想の晩年を死への恐怖でだいなしにした奴への、私の復讐だ
依頼人の言うとおり逆恨みだとは思うけれど、依頼人の腹立たしい気持ちは共感できます。そして、シトトの預言した命日に依頼人死亡。
ルパンに過去に何かを盗まれた被害者が、不連続で次々と不審死をとげる。どうもその死にはシシトの「命日の預言」が絡んでいる様子。
ということは、この次元の依頼人もルパンの被害者のようです。
次元がシトトの家へ行くと、すでに何者かに石版は燃やされた後。大切な商売道具の石版を失ったのに、妙に余裕のあるシトト。
そこに到着したオスカー警部補と警官隊に捕まる次元。「ルパンの変装かもしれない」という濡れ衣をきせられるあたり散々です。
次元を護送中に変なトラックに乗ってルパン参上。上手い具合に次元をトラックに回収。フライパンで後ろから警官を殴る次元とかギャグですね(笑)。
行きがかり上、そのままアジトへ直行。次元に手料理を振舞うルパン。緑ジャケットの上に、ピンクのエプロンで料理とか。上着は脱ぐでしょ普通(笑)。
次元:あんたの手料理か
ルパン:ばあさまのレシピだよ
いや、誰のレシピかは問題じゃなくってですね…まあいいや。
このアニメ鮮やかな色彩ではないので、食事の色が不味そうに見えるのが難点。しかもルパンの盛り付けが雑。ジャガイモのニョッキがおいしそうに見えません(笑)。
ルパンの作った「ジャガイモのニョッキ特製ボローネ風ラグーソース」は隠し味が「シャトー・ルピンの10年物」と言ってましたが、「シャトー・ル・パン(Chateau Le Pin )」でしょうか?
だとしたら、けっこうお高いワインなんですけどねー。とはいえ、シャトー・ル・パンはまだ歴史の浅いシャトーのはず。今期ルパンの時代設定はいつごろでしたっけ? 時系列的に1stシリーズにつながるはずだから、架空ワインなのかな。
次元:なぜ俺を助けた
ルパン:目の前であんなドジ見せられちゃあな。そんなつもりはなかったんだが。
ま、一緒にあの世へ行きかけた仲だし
まあ確かに次元はいいとこなしであっさり警官隊に捕縛されてましたが、いわばルパンのとばっちりを食った形。ルパンも行きがけの駄賃で助けたのでしょうね。
シトトと自分の盗みの被害者との関係、そして不二子が絡んでいることを次元に説明するルパン。
次元:気にいらねえな。だが、お前に借りは作りたくねえ
というわけで、今回は共闘することに。
シトトが不二子から石版を買い戻しにいく車に乗り込んで、銃をつきつけ事情を聞きだそうとするルパン。
ルパン:先に行ってるおれの客達によろしくな
クールだねえ。そんなルパンに焦り、答えるシトト。
シトト:かのお方にお前を試せと。かのお方の興味に足る男かどうか、お前が峰不二子にふさわしい男かどうか
昔本当に他人の命日を見ることができたシトトは、いつしかその力を失った。
けれども「彼のお方」がシトトに、ルパンの盗みの被害者に命日を預言することを依頼。「彼のお方は」はシトトが預言した命日に、彼らが死ぬようにとりはからう。シトトは有名になり、報酬も得られる。
そういうインチキ預言の契約だったわけです。
ルパンはシトトをトランクに閉じ込めて、シトトに変装。不二子との取引場所に向かいますが、あっさり正体を見破られて終了。
ルパン、不二子、縛られたシトトが対面。
シトト:私の最後の仕事は峰不二子、お前に命日を告げることだ
そんなシトトの言葉を一笑に付す不二子。しかし、その場はいつの間にかオスカーたち警官隊に包囲されていた…。
ルパン:死ぬなよ、峰不二子。俺はまだお前を抱いてない
不二子:そのときは銭形に話を聞いて我慢するのね
ああー、4話で不二子と銭形の直接的な描写がなかったために、「不二子は銭形とやってない! 」と主張していた人たちにトドメをさすセリフ。
ルパンと不二子の逃亡を助けるために、遠距離から援護射撃する次元。
次元:借りがあるとはいえ、つまらない役回りだぜまったく
逃げる不二子、追うシトト。そんなとき突然能力を取り戻したシトトが叫ぶ。
シトト:いまこそ、ルイス・勇・アルメイダ伯爵との最後の契約を果たそう!
ルイス・勇(ユウ)・アルメイダの名前を聞いて、何かを思い出しそうになる不二子。
しかし、シトトが見たのは自分の命日。しかも、それは今日。
伯爵の名を聞いて戻ってきた不二子。銃でシトトを殺害。その日の終わりを告げる時計台の音。
不二子:どうやら命日には間に合ったみたいよ
なにかにとりつかれたような、そんな声。ぼんやりした表情。
一方シトト死亡、ルパン逃走で、今回も手柄をあげることができなかったオスカー。
銭形:やはり若造には無理だったか。
不二子はラストお風呂の入浴シーンで今日の乳首ノルマ達成。
あやしいフクロウ頭の男に、ベッドに押し倒される少女のイメージ。あれは幼い不二子?
「あーあ。不二子の過去に、最近よく使われがちな性的トラウマ話? 」と、この時点ではやや落胆気味でしたが、最終話までみればそういう話ではなかったことがわかりますよ。
ルパン:しかし当たり前のことだが人間は命日が来たから死ぬわけじゃない。
俺たちが死ぬ日、それこそが命日なのさ。
そして、それは誰にも決められない。そうだろう、峰不二子
今回も5話同様、えらくキレイにルパンがまとめてました。
この時点で、ルパンには全て調べ&予想がついていたのでしょう。10話「死んだ街」で、ルパンがある人物から依頼を受けて不二子にかかわった理由もあきらかになります。
「それまで無名だったシトトが裏社会で有名になったのは、3年前」という話が、今回明らかになってます。ということは最終回から察するに、不二子が…されたのはそれよりも少し前?
でも、ルパンと不二子がフロイライン・オイレ教団で出会ったのが、つい最近。…となると、3年も前からルパンをマークしていたというのも変な気がしますね。
けれども、ルパンの被害者の連続不審死が最近相次いだということは、それより前に被害者に接触して預言する必要があるので…やはりそのくらいから計画されていたのかな。
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