9話を最初見たときは「何このメンヘラ不二子回…」の印象。けれども最終話まで見たら、これも必要な回でした。最終話で不二子がとる選択に絡むし、一応伏線だったかなと。

前回出てきた「ルイス・勇(ユウ)・アルメイダ伯爵」という名前から、そろそろ本格的に「封印した記憶」を思い出し始めた不二子。

「生きた絵画」として存在する少女・万華鏡女(声:嶋村侑さん)。その少女に「自分の姿」を見て殺すためにどこまでも追いかける不二子。

「峰不二子を盗む」事を最終目的として行動し、それゆえ不二子に関する情報を集めたルパン。おそらくルパンは既に真実にたどり着いているのだと思います。それゆえ、万華鏡女を盗んだ。

事情を知らないながらも付き合ってくれる次元がいいですね。もうすっかり相棒状態。男二人旅で温泉宿とか。色気ないなー(笑)。

今回は万華鏡女を気づかう、やさしい次元。今シリーズの次元は何かと女性に優しい!! 過去に見たルパンシリーズでは「次元は女嫌い」という設定があったような気がしたのですが、気のせいでしたか?

LUPIN the Third -峰不二子という女- 第9話「湯けむり慕情」感想

最初は「湯けむり旅情」っぽく始まった第9話「湯けむり慕情」。

このタイトルを見て、不二子の露天風呂入浴シーンがあると思って期待した人。先生怒らないから手を挙げなさい(笑)。そうですね、なかったですね。残念でした。

次元:所詮俺は宿無しの文無しだ。仕事ついでに湯治としゃれ込むのも悪くない

次元のすごい開き直り。たぶん宿代はルパン持ち(笑)。当分ルパンの仕事を手伝う形で落ち着いたのか。

よくある夜店の射的。次元の腕でも、的に当てることは出来ても棚から落とすのは無理でした。

ちなみに私が知ってる夜店の射的パターンは2つ。

  • 1.倒す専用の的が並べてあって、棚から落とした数によって景品がもらえる
  • 2.このアニメみたいに実物が並べてあって、棚から射ち落とすとそれをもらえる

どっちも倒しただけじゃ景品がもらえないのがポイント。

しかも2の場合は、コルクの弾が1発あたった程度じゃ落とせない大きさもアリ(笑)。そんなときは友達と組んで、一度に数発の弾を当てると落ちる…こともある。

なんにせよ、縁日の非日常感につけこんだ阿漕な商売ですよあれは(笑)。

見世物小屋で始まったオークション。商品は芸術家が全身にイレズミを施した「生きた絵画」の万華鏡女。

オークションの最中に現れて、万華鏡女を奪還しようとしたのが峰不二子。

不二子:その女は、私のもの

今回不二子は、テレビで万華鏡女のニュースを見て、まるでとりつかれたかのように襲ってきました。

不二子:絶対に私の物にしてみせる・・・

ルパンが不二子と対峙して、その隙に女を連れて逃げるのは次元の役目。もうすっかり役割分担ができあがってる2人。

次元も今回は人力車に女を乗せ、自分はそれを引いて逃げるとか体張ってます。

今日の不二子はいきなり銃をガンガンぶっぱなしたり、ルパンたちが乗ったロープウェイのワイヤーの上を走って追いかけてきたり、万華鏡女を保護したパトカーに車をガンガンぶつけたり、銃を落としたらナイフで来たり。かなりの力押し。

「生きた絵画」である女を売れば大金が手に入るというけれど、絵(というか女)を傷つけることすら厭わないように見えるその姿。ルパンにあっさり看破される不二子。

ルパン:あんたが殺したいのは自分自身だ。

動揺する不二子。

ルパン:自らの人生を他者に操られる。盗みも食事も、息をすることさえ全てが他者の思惑にからめとられる…。他者に運命を狂わされ、それでも生き続けなければいけない無力で無様な自分。よく似たこの女に自分を重ねた…そうなんだろう、峰不二子

それを聞いてさらに動揺し、自分に銃を向ける不二子。しかし、引き金を引いたら水鉄砲でした…って(笑)。

ここのルパンのセリフは、最終回を見ればわかりますが、不二子にというよりは「彼女」に言ってますね。

もちろん「彼女」の記憶を持っている、不二子に対してのセリフでもあります。ルパンは一体いつ「彼女」の事を知ったのでしょうか。

傷心の不二子がフラフラ道路を歩いてたら、タイミングよくバス停に五ェ門発見。次回も波乱か!?

モブ女中さんの「あーれー」とか、石鹸ですべる不二子とか随所に小ネタのギャグをはさんでましたが、不二子の過去回想がギャグに振れるのを許さない状況。

怪しげなフクロウ頭達に「やめろーショッカー!」状態な手術台の上の少女。過去回想が止まらない不二子。

今回不二子がかなりメンヘラ状態だったから、「これはもうダメかもしれんね…」とここらでガッカリして挫折した人がいたかもしれません。

ですが、結局この記憶は…だったから、最終回まで見ればまあ納得できるかと。この回は不二子の作画もクセがあったから、そっちでがっくり来た人もいるかもしれませんが。

そういえば今回ラスト、万華鏡女は放置なんですよねー。そして最終回のあの少女も。あの少女は仕方がないにしても、万華鏡女はもうちょっとオチを考えてあげてもよかったような気がしました。

まあ今回の個人的な見所は、

次元:俺はいつだって当たり所を外しゃしねえ

とサムズアップで、ごきげんな次元。「LUPIN the Third -峰不二子という女-」では、次元の扱いが他と比べてよかったとおもいます。

ルパン回、次元回にはハズレがなかった印象。その代わり、不二子回はバラつきがあったし、五ェ門回にいたっては…。

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