フジテレビの深夜アニメ枠ノイタミナで放送されたオリジナルアニメ「つり球」。シリーズ構成の大野敏哉が書いたノベライズは放送終了後に発売されましたが、アニメが先です。
舞台が江の島という事で、聖地巡礼とか、スタンプラリーとかいろいろありました(笑)。
「化猫」「モノノ怪」の中村健治が監督。
美術とか、橋本敬史さんとか、中村監督アニメ皆勤中の櫻井孝宏さんがまた出てる! とかは、中村健治監督の人選ですね。
シリーズ構成の大野敏哉さんは、ネットでは「スイートプリキュア♪」で低視聴率の戦犯みたいな言われ方してますが、「スイートプリキュア」後半は家族モノのいい話になってたから個人的には好きです。
人間関係に波風立てて(笑)、いかに自然に解決するかの描写は上手いと思います。甘すぎず苦すぎないのがいいかんじ。
音楽の栗コーダーカルテットはNHK教育の「ピタゴラスイッチ」の音楽もやってますよね。ほのぼのリコーダーがイイ!!
スタッフ
スタッフリストは敬称略です。
- キャラクターデザイン
- 宇木敦哉
- アニメーションキャラクターデザイン・総作画監督
- 高橋裕一
- エフェクトアニメーション
- 橋本敬史
- 釣り監修
- 高田晃
- 美術デザイン
- 倉橋隆、保坂有美
- 衣装デザイン
- 冨田収子
- シリーズ構成
- 大野敏哉
- 監督
- 中村健治
- アニメーション制作
- A-1 Pictures
- 本放送
- 2012年4月~6月
- 音楽
- 栗コーダーカルテット
- 主題歌 オープニング
- 「徒然モノクローム」歌:フジファブリック
- 主題歌 エンディング
- 「空も飛べるはず」歌:さよならポニーテール
声優
声優リストは敬称略です。
- 真田ユキ
- 声:逢坂良太
- ハル
- 声:入野自由
- 宇佐美夏樹(うさみ・なつき)
- 声:内山昂輝
- アキラ・アガルカール・山田
- 声:杉田智和
- ココ
- 声:加藤英美里
- 島野海咲(しまの・みさき)
- 声:冨永みーな
- 井上歩(いのうえ・あゆみ)
- 声:細見大輔
- 真田ケイト
- 声:平野文
- 宇佐美さくら
- 声:小倉唯
- 宇佐美保(うさみ・たもつ)
- 声:斎藤志郎
- 本田真理子
- 声:浅野まゆみ
- 宇佐美平八
- 声:古川登志夫
- 宇佐美えり香
- 声:山本希望
- DUCK上司(ジョージ・エース)
- 声:中谷一博
- ウララ
- 声:櫻井孝宏
中村監督のアニメ「C」の三國壮一郎役だった細見大輔さんが歩ちゃん役。
冨永みーなさん、平野文さん、古川登志夫さんあたりは80年代アニメファンからすると、懐かしい面々。平野さん、古川さんは「うる星やつら」のラムちゃんとあたるですから。
全話タイトル
「つり球」全12話。
- テンパってフィッシング
- 悔しくてユニノット
- 寂しくてキャスティング
- ムカついてランディング
- へこたれてジャーキング
- 戦慄のスプラッシュ
- 切なくてカウントダウン
- 嬉しくてファイティング
- 衝撃のアンダーウォーター
- 俺たちのタックル
- 伝説のビッグフィッシュ
- さよならのフィッシング
シリーズ構成の大野さんが「(コミュ障の主人公・ユキには)恋愛は無理!!」と早々にあきらめて、青春友情モノになったのは英断だと思います(笑)。
そういえば村上春樹さんの「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」を読んだ人が、amazonのレビューで「冒頭から『ぼっち小説』かと思ってたら、P132であっさり器用に童貞喪失。あまりにもリアリティをシカトしすぎです。童貞を舐めないでいただきたい。」みたいなことを書いてて大笑いしました。
そうなんですよね。同世代の友人がいなくてなんでもスマホで調べてる「ぼっち」の少年が、いきなり親友作って異性との恋愛もあっさりこなす。それは夢としてはいいかもしれないけど、リアリティを無視しすぎ。
1話で宇宙人ハルに出会って、釣りを強いられ、嫌々ながら夏樹に師事してそのやる気の無さを責められる。反省して謝って、やるべきことをやって、夏樹の信頼を少しずつ回復して友人になる。
最初は理解できなかったハルの事を理解しようと歩み寄る。
夏樹の抱えている家族の問題、ハルの任務。彼らに助けられながら、自分もまた彼らの抱える問題の解決を助けるまでに成長していく主人公・ユキ。
そんな若者たちを見守る大人達。
ドラマ「35歳の高校生」より前に、25歳の高校生でやってきたアキラ(声:杉田智和さん)とかね(笑)。
25歳はちょっとだけ主人公達より先に社会に出て、経験を積んだ…けれどもまだまだ青臭い年齢。仕事と友情を秤にかけて、どちらも選ぼうとする貪欲さとかね。いいキャラそろってます。
全12話という枠の中で、ラストまで上手くまとめてました。12話なんとか逃げ切ったというよりは、尺をフルに使いきったというかんじ。
11話12話あたりなんか、巨大魚と戦う特撮物みたいになってましたし(笑)。
私は釣りは未経験ですが、アニメでは魚の生態を考慮していろいろ予想を立てて魚と釣り具の相性を考えたり、釣り場を選んだり。こういうのが釣りの楽しさなのかな、と思いました。
というわけで、釣りをしない人にも楽しめる青春友情釣りアニメでしたよ。
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アニメ「怪 ~ayakashi~」の1エピソード「化猫」も中村健治監督です。