ノイタミナで放送された「怪 ~ayakashi~」の中の1篇「化猫」の続編「モノノ怪(モノノケ)」のスタッフデータをまとめています。
化猫に登場した薬売りを主人公に5つのエピソード・1クール(全12話)。内容はオムニバス形式で「座敷童子」「海坊主」「のっぺらぼう」「鵺(ぬえ)」「化猫」の5作品。化猫は「怪 ~ayakashi~」とは異なるストーリーです。
とはいえ、「モノノ怪」の「化猫」と「怪 ~ayakashi~」の「化猫」は登場人物のキャラクターデザインやメインの声優さんがほぼ同じ。相対するストーリーになっています。「怪 ~ayakashi~」の「化猫」を見ていたほうがより深く楽しめると思いますよ(怪談ですが…)。
スタッフは「怪 ~ayakashi~」の化猫スタッフ。オリジナル脚本で、今回は横手美智子(ヨコテミチコ)さん、小中千昭さん、高橋郁子さん、石川学さんの4人が担当。
「モノノ怪」の化猫は3話で脚本は1・2話を高橋郁子さん、締めの3話をヨコテミチコさんが担当しています。
美術監督の倉橋隆さんは同じノイタミナ枠ではじまった「墓場鬼太郎」の美術ボードもやってますよ。
スタッフ
スタッフリストは敬称略です。
- キャラクター設定・総作画監督
- 橋本敬史
- 脚本
- 「座敷童子」高橋郁子、「海坊主」「鵺」小中千昭、「のっぺらぼう」石川学、「化猫」1・2話高橋郁子、3話ヨコテミチコ
- 美術監督
- 倉橋隆、保坂有美
- 監督
- 中村健治
- アニメーション制作
- 東映アニメーション
- 本放送
- 2007年7月~2007年9月
- 音楽
- 高梨康治
- モノノ怪 オリジナル・サウンドトラック
- オープニング主題歌
- 「下弦の月」 歌:小松亮太 × チャーリー・コーセイ
- エンディング主題歌
- 「ナツノハナ」 歌:JUJU
声優
声優リストは敬称略です。
- 薬売り
- 声:櫻井孝宏
座敷童子(ざしきわらし)声優
- 志乃
- 声:田中理恵
- 久代
- 声:藤田淑子
- 徳次
- 声:塩屋浩三
- 直助
- 声:竹本英史
- 若だんな
- 声:沼田祐介
- 座敷童子
- 声:日比愛子
- ザ・赤子
- 声:小松里歌
海坊主 声優
- 加世
- 声:ゆかな
- 源慧(げんけい)
- 声:中尾隆聖
- 菖源(そうげん)
- 声:浪川大輔
- 佐々木兵衛(ささき・ひょうえ)
- 声:阪口大助
- 柳幻殃斉(やなぎ・げんようさい)
- 声:関智一
- 三國屋多門
- 声:高戸靖広
- 五浪丸
- 声:竹本英史
- 海座頭
- 声:若本規夫
- お庸(およう)
- 声:池澤春菜
のっぺらぼう 声優
メインゲストの2人が「怪 ~ayakashi~」の「天守物語」の桑島法子さんと緑川光さん。
ヤングガンガンの「モノノケかわら版」のインタビューで「(仮面の男だから)口パクを気にしなくていいからラッキー」という内容を語っていましたが…もしかしてそれがあの「やったぁ♥」の演技につながったのか!?
- お蝶
- 声:桑島法子
- 仮面の男
- 声:緑川光
- お蝶の母
- 声:真山亜子
- 亭主
- 声:竹本英史
- 姑
- 声:上村典子
鵺(ぬえ)声優
- 大澤廬房(おおさわ・ろぼう)
- 声:青野武
- 室町具慶(むろまち・ともよし)
- 声:竹本英史
- 半井淡澄(なからい・たんすい)
- 声:広瀬正志
- 実尊寺惟勢(じっそんじ・これなり)
- 声:内田直哉
- 瑠璃姫
- 声:山崎和佳奈
- 老いた尼僧
- 声:小林由利
- 悲しい人
- 声:鎌田梢
化猫 声優
ayakashiの「化猫」に出演していた人が再登場…でも新顔もいますね。竹本英史さんは「モノノ怪」皆勤!
- 森谷清(新聞記者)
- 声:竹本英史
- 福田寿太郎(市長)
- 声:岩崎ひろし
- 門脇栄(刑事)
- 声:稲葉実
- 木下文平(地下鉄の運転手)
- 声:佐々木誠二
- 野本チヨ(カフェの女給)
- 声:ゆかな
- 山口ハル(主婦)
- 声:沢海陽子
- 小林正男(牛乳配達)
- 声:日比愛子
- 市川節子(女性記者)
- 声:折笠富美子
全話タイトル
「怪 ~ayakashi~」の「化猫」の頃より、テクスチャ(和紙みたいな模様のことね)は見やすくなってます。
画面の情報量が多いので、画面の切り替えとかレイアウトとか一瞬で把握しにくいです。深夜にぼんやり見ていると「えっ、今のどういうこと!?」と思っているうちにどんどん進んでいくので、録画推奨。
見返さないと「あのときのアレはなんだったのー!!」ということになりますよ。
- 座敷童子(前編)
- 座敷童子(後編)
- 海坊主(序の幕)
- 海坊主(二の幕)
- 海坊主(大詰め)
- のっぺらぼう(前編)
- のっぺらぼう(後編)
- 鵺(前編)
- 鵺(後編)
- 化猫(序の幕)
- 化猫(二の幕)
- 化猫(大詰め)
座敷わらし
宿屋のいわくありげな部屋に泊まることになった、いわくありげな妊婦。妊婦の見た奇妙な子供。奇妙な出来事。不思議な現象で命を落とした追っ手。
同じ宿に泊まった薬売り。果たして宿の者が語る「真(まこと)と理(ことわり)」は? というお話。泣けます。「あなたがいいです」でこらえきれなかった…。泣いていいよね。
ちなみに一話を見逃しても、二話のアバンで前回のあらすじを語ってくれますよ。
海坊主
あやかしの海に迷い込んでしまった船「そらりす丸」。それぞれ一癖ありそうな乗客たち。「そらりす丸」をあやかしの海に導いたのは誰か、その目的とは?
俗物である自分の浅ましさを直視するくらいなら「妹を愛していた(禁断の恋)」と思いこむ方がマシだった…、確かにその方がちょっとだけ綺麗事にできそうな気がするんですよね。禁断の恋を理性で抑える男というかんじで。
妹の最後の言葉の意味を曲げてまで…業の深い話です。妹の「お慕い申しておりました」はそんな意味じゃないのです!! 兄弟姉妹いる人ならわかるよね!
「怪 ~ayakashi~」の「化猫」で登場した坂井家の加世が再登場。加世の口から坂井家の後日談がちょっとだけ語られます。因果応報ですね。
のっぺらぼう
「婚ぎ先一家を惨殺した罪」で牢にいる若い嫁・お蝶。しかし彼女が本当に殺したのは、他の誰でもなく…。
「聞いて、聞いてよ母さま」「どうして話を聞いてくれないの」が痛々しい。娘の「幸せ」を願う母。母の望みをかなえ、母から愛されたいと思う娘。
いつの時代にもある話ですが、母親は娘の幸福を願っていないわけではないのです。娘もまた母を愛し、よき娘でありたいと望むゆえにおこる葛藤。
「のっぺらぼう」は描写がこみいっていていろんな見方があると思いますが、私は「モノノ怪」初のハッピーエンドだと思っています。
この話だけは、すでに犯した罪があるわけではなく、彼女の決心と行動で解決できる話だったと思うので。
「味噌で煮ようが塩で焼こうがサバはサバ」「ここは閉ざされていると思えば牢になり、出たくないと思えば城になる」などの迷セリフありますよ。
鵺(ぬえ)
名家・笛小路家の姫、瑠璃姫をめぐる4人の求婚者たち。組香の勝者が姫の夫になる…はずが、求婚者の一人が殺されていた。そして瑠璃姫も。 男達の真の目的は香木「東大寺」。果たして組香の勝者は?モノノケの形、真、理は?
源氏香は紋様の一つとして知っていましたが、香道が元なんですね。調べてみましたがルールも面白い。
香を聞き分けたうえで、52通りの組み合わせ(香の図)と、対応する源氏物語(54帖)のうち52帖の巻名を当てる。答えは和紙に筆で書くので字も上手くないと…。教養が試されるコワイ…もとい雅な遊びですね。
オトナの遊びは単なる遊びじゃなくて、社交だからコワイのよ。実尊寺さんは東侍の室町さんに面と向かってイヤミを言いましたが。
時間通りに現れなかった実尊寺さんの代わりに、ちゃっかり組香に参加する薬売り。聞香の時の表現がミスター味っ子のようです。薬売りの「うっかり、うっかり」と久しぶりの「トキハナツー」バトルが見ものかな。
化猫
時代が下って地下鉄開通式。地下鉄に飛込み自殺とされた女性新聞記者の死。女性記者の死にかかわる乗客たちは、気がつくと先頭車両に集められていた…。
「怪~ayakashi~」の「化猫」と鏡あわせのストーリーかな。くらべてみると深い…。
猫をかわいがる薬売り。実はネコ好きなのか!? 小田島さま、最終話で小さくちょっとだけ出てましたね。モボになってました。
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