ミチコとハッチン 3話「しゃかりきピンボール」作画監督:川元利浩さんキター!! 「カウボーイビバップ」のキャラクターデザインの人ですよ。今回はミチコのかわいらしさがちょっとでてたかも。

第3話「しゃかりきピンボール」感想

あやしい占い師(声:谷育子)に占ってもらうミチコ。ありがちだけどやっぱり占い好きかー!! その横で全然信じてないハナ。

これまたありがちだけど、占いは悪い結果。ハナに対して不吉な予言。山に登るな、海が見える=死などなど。心配したミチコは、ハナのためにお守りの石・フォルサフェードラを買って渡すのでした。ちなみに、「神さまのツメの垢」と抱き合わせ商法。

占い師:ハッピーセットで特別2割引だ

この手の占い師で悪いお告げを告げられた場合、十中八九霊感商法ですよ。悪運を払うためにお守りグッズをどうぞってやつね。

ミチコに対して「男を探している」とか見事に言い当て(?)て信用させてますが、わけあり子連れ風とくれば、まあだいたい人探しですよ。占い師は「誰もが何かしら心当たりの一つくらいはありそうなこと」を言い当てて、信用させるもの。

ところで占い師の声は、平成ムーミンのムーミンママ・谷育子さんじゃないですか。こんな声だったっけ?とびっくりしましたよ。

お告げを信用して、ハナのためにお守りを買ってあげるあたり、ちょっとはいいとこあるのかミチコ。「神様のツメの垢」を飲む根性もすごい…。そんなの、こわくて飲めないよ!

ハナはお告げどおり、不運に見舞われ犬のウンチ踏んじゃいます。その夜、代わりの靴を用意してくれるミチコ。買ったのか、盗んだのか、問い詰めるハナ。

…ミチコはごまかさずに本当のことを言っちゃうのね。相手が子供でも、嘘をついて丸め込むキャラじゃない。でも、占いに払う大金はあっても、靴に払うお金はないのかー!!と思う。

靴屋さんに払うお金を工面したくて、ミチコにナイショでアルバイトを始めるハナ。

場末の中華料理店の店主、ラム・イン(声:中川礼二(中川家))が、またあくどい…。身分証明のID持ってない、子供、などの理由で、給料減額の上、当分試用期間中タダ働き。おそらく給金を払わずにタダ働きさせる気とみた。おそらく試用期間のタダ働きが終わったら、お金を払って雇うつもりなし。

ミチコなら、たとえ子供時代でもタダ働きはしないはず。でも、ハナは自分から言い出したことだから働くことを決めてしまう…。

口はしっかりしているようでも、ハナは子供。したたかな大人に、あっさりいいように使われてしまう。途中で薄々気づいても自分から辞められない。怖くて…じゃなくて、意地で。つまらない意地を張ってしまうところも子供。

途中で髪をバッサリ切って「気合入れました」と店主に言うのは、なめられたくないから。子供に見える記号を捨てた(と本人は思ってる)だけ。

よく物語のお姫様が髪を切って「もう(お城には)帰りません」的なことを言うのとは、微妙に違うのよね。あれは「お姫様の条件」を捨てる表現だから。

食い逃げの子供を追って、山を上るハナ。よくしらないけど、ブラジルでは山の上にスラムがあるの?山の上というのは万国共通でお金持ちの住むところかと思ってたから、意外。 香港でも山の上は金持ちの家だった気がするし、イタリアでも貧乏人は下町住まいだったから、なんとなくそう思ってた。

スペインでも、グラナダのアルハンブラ宮殿はお城は山の上だったしー。坂の下は庶民の住まいじゃないのー?

それはさておき、子供を追ってどんどん下町に入るハナ。世間知らずもいいとこ。こんなトタン屋根の家ばっかりの小路、入ったら地元の人じゃなきゃ出られないよ。

案の定、銃を持った仲間登場。追い詰められるハナ。屋根の上から見る景色、眼下には輝く海が見える…。

お守り石・フォルサフェードラを投げつけてからくも難を逃れたところに、バイクに乗ったミチコ登場。

ミチコはハナがアルバイトをしていた間中、ハナの父親ヒロシの似顔絵(+日中どこに行ってるかわからないハナの似顔絵)を持って、街の人に聞きこみ。有力情報を得て、偶然下町にやってきたわけです。

で、ヒロシに会うためのミチコの服装が、ピンクのワンピース(←子供っぽくはないよ)なわけですよ。髪だっていつもとちがって、アップにまとめておしゃれして。靴もピン・ヒール。そのミチコの気持ちがちょっとかわいいと思いましたよ。いつもの露出度高いパンツ系の服+くくってない髪じゃないところが。

つまりヒロシには、ピンクのワンピースの「かわいい女」に見られたいわけですよ。その女心がかわいいよね。

そんな女心を反映した姿を「オバサン」呼びするガキは、たとえ子供でも許さない!ヒールでグリグリですよ。ここらへんの巻き舌セリフは真木ようこさん上手かったですね。今回叫びセリフや啖呵がなかったから、違和感なかったです。

結局、人違い。ヒロシには会えなかったわけで、占い師をインチキよばわりするミチコ。「当たってた」というハナ。

ハナに対する占いは、占い師が霊感で当てたわけじゃないと思います。地元の人間じゃなくて、世間知らずな子供に見えるハナ。占い師は人の運命ではなく、その人自身を見るのに長けてます。

「山の上」にはスラムがあるので、世間知らずの子供のハナが行くのは「危険」。さらにそんな子供が「海が見える」ほど、スラムの中に入り込むのは「命が危ない」。そういうことですよ。

信じて行動した結果、占い師をインチキと判断したミチコと、当たってたと信じるハナ。この対比が大人と子供よね。

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