巌窟王、第22-24話(最終話)の感想です。
第22幕「逆襲」感想
フェルナンは軍のクーデターで大統領就任をもくろみます。ああっ凱旋門が爆破されたー!フェルナン、自分に酔いすぎだー!
そんなこんなでモルセール家は家庭崩壊。
伯爵の口から語られるエドモン・ダンテスのこと。フェルナンの回想するエドモン・ダンテス。メルセデスの魔性の女っぷりが急上昇。恋人とダンスしながら別の男にほほえみかけるな!誤解されやすいから。
フェルナンとエドモンは親友だったのに、どうしてエドモンに復讐されなくてはいけないのか?と素で語るメルセデス。お前のせいだーといいたくなるフェルナンの気持ち、わかる、わかるよ!
フェルナンは伯爵の正体を知り対決を決意。
カヴァルカンティはどさくさにまぎれて助かってるし、ヴィルフォールはもうだめだし、ダングラールも…。
第23幕「エドモン・ダンテス」感想
伯爵とフェルナンのロボ戦で幕が開きます。戦え!巨大ロボ・ガンクツオーという始まり方です。
ロボ戦で決着がつかず、生身の決闘へ移行。
エデを人質にとったフェルナンとアルベールを人質に取った伯爵。お互い人質に銃をつきつける人質合戦のすえに、フェルナンの命乞い。
すいません、泣きました。フェルナンが伯爵に跪いてアルベールの命乞いを。権力への野望はついえ、恋焦がれて手に入れたはずの妻の心はすでに離れている。もう残っているのは息子だけ。そう血を分けた息子だけ。
フェルナン:この俺の命なんかくれてやる(中略)頼む息子の命だけは
伯爵:フェルナン、悪かった。(中略)私がほしいのは絶望だ
ええー!?この「フェルナン、悪かった」は説明不足で悪かったってこと?お前の命が欲しいんじゃなくて、絶望する姿が見たいんだよって話ですか。そんな穏やかでやさしい顔で言うなー。
そして全ての決着がつくのでした。
かなり泣きましたよ、この回。でも前回腹に鉛玉くらってるはずのアルベールのすごい跳躍力に笑いました。
最終幕「渚にて」感想
5年後の後日譚です。リュシアンが書記長に昇格、ボーシャンも副編集長に。エデは伯爵一味と故郷に帰り、ペッポは地球に居残って…。
成長したアルベールがメガネ男に!?最終回になってそんな属性を追加するなんて。
アナ・スイがデザインした服きましたー。大人っぽくなったユージェニーによく似合ってます。
5年前は武人の父に武術の手ほどきをされていたアルベールが今では外交官の道へ。そういえば何話かでフランツは外交の道に進むべく勉強をしているという会話がありました。そういうことかな。
久しぶりに屋敷に戻ったアルベールが母の絵の裏から見つけたのは、若き日のエドモンからの手紙。ママンこんなところに隠していたのか。
「待て、しかして希望せよ」はそこで使うフレーズじゃないよー!と思いつつ若き日の三人の幸せな日々を思うと泣けました。
この終わり方は本放送当時かなり物議をかもしだしたというか、「駄作か良作か」議論が巻き起こったものでした。
最初にみたときは私もがっかりでした。でもムック「巌窟王コンプリート」で監督の意見を読み、数年たってみるとこれでいいように思います。
たしかに原作のような「復讐終わってすっきり再出発」というカタルシスは少ないです。伯爵視点でみれば。だからこそ主人公はアルベールなのかなと。アルベール視点ならほろ苦いけれど少年期の終わり、大人への成長ストーリーですよね。
ただ両親を信じ、考えることもなく守られていた子供時代と決別して、自分で考えて判断・行動する大人の世界へ。そう思うとこれはアリかと。
伯爵が魅力的な大人キャラクターだから幸せな結末を迎えて欲しかったという意見はわかるけどね。
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