世界名作劇場シリーズ メモリアルブック ヨーロッパ編 感想

カラーページは主にカット集。今回はオープニング・エンディングのカットは少なく、名場面集の方がカットが多いです。

各作品4ページずつ。全話からピックアップした名場面に2ページ、任意に選ばれた1話分のダイジェスト的なカット集に2ページ。端っこにOP、EDカット集。

ようするに「世界名作劇場シリーズ メモリアルブック アメリカ&ワールド編」と同じ構成です。

その他に、各作品で登場したおいしそうな料理のカット集、マスコットキャラのカット集や、ファッション、各作品の番組宣伝パンフレットの表紙をまとめたページやロケハン写真ページ少々など。

ロケハン写真は「フランダースの犬」「わたしのアンネット」「牧場の少女カトリ」「トラップ一家物語」「小公女セーラ」「小公子セディ」から少しずつです。

名場面のセリフをオリジナル言語で綴ったセリフ集もありますよ。

「ロミオの青い空」の「誓おう。僕達はずっと一緒だ。どんなに離れても」とか、「ペリーヌ物語」の「人に愛されるには、まず自分が人を愛さなくては」などは納得のセレクション。感動の名セリフ!!

でも「え、この作品でなぜこのセリフ…? 」と思うのも一部ありますね（笑）。

「フランダースの犬」で選ばれてたセリフは「パトラッシュ…疲れたろ…。僕も疲れたんだ」じゃなくて、そのちょっと前のセリフ。たしかに「疲れたろ」を原語でと言われても…ね（笑）。

設定資料集はモノクロ線画のみです。キャラクター設定、美術線画設定、動物、小物、乗り物等。屋敷の見取り図などもあります。

各作品18～20ページずつ当てられていて、ページ下には各話のストーリー紹介もあります。話数が少ない作品は、ページが2ページ削られてるのがちょっと悲しい…。

表紙ページや人間関係相関図、キャラクター紹介、コラムなどに6ページ使われているので、設定画は実質14ページほど。

各話ゲストキャラなど登場キャラクターが多い作品はちょっと厳しい感もありますが、全話から主だったキャラをしっかりピックアップされているのでかなり満足感があります。

本の大きさが縦約21cmなので、絵の大きさは大きいとはいえませんが、世界名作劇場のキャラクターデザインはあっさりしてますからさほど見づらい印象はないですよ。

これだけの量をまとめてくれたのはとてもうれしいですね。

スタッフインタビューは「赤毛のアン」でアン、「愛の若草物語」ではジョオを担当、世界名作劇場シリーズではいろんな役をこなした声優の山田栄子さん、「小公女セーラ」「愛の若草物語」の黒川文男監督。

「フランダースの犬」「家族ロビンソン漂流記 ふしぎの島のフローネ」「ピーターパンの冒険」監督の黒田昌郎さん。企画・製作の佐藤昭司さん×中島順三プロデューサーの対談。どれも妥当な人選ですね。

「愛少女ポリアンナ物語」「若草物語ナンとジョー先生」「ロミオの青い空」キャラクターデザインの佐藤好春さん。表紙の描き下ろしイラストについてのコメントもあります。

斉藤博監督×脚本家・宮崎晃さんの対談インタビュー。名劇の名コンビですね。

「アメリカ&ワールド編」にも登場した楠葉宏三監督、同じく企画・製作の佐藤昭司さん×中島順三プロデューサーの対談。

楠葉宏三監督のインタビューは今回はやはり「わたしのアンネット」「小公女セディ」「トラップ一家物語」「ロミオの青い空」「家なき子レミ」に関して。

個人的には黒川文男監督、黒田昌郎監督のインタビューが新鮮でした。他の人は名劇関係のファンブックでわりとお見かけする人選ですから（笑）。

「ピーターパンの冒険」にラスカルが登場した裏にそんな事情があったなんて。