スケアクロウマンの感想を書いていきます。抜ける回があるかもしれないけど、キニシナイ!

タイトルを聞いたときには「特撮ダークヒーロー」ものだと思ってました。「俺の名前はスケアクロウマン。カラス(←悪の組織名)め、覚悟しろ!」みたいな。

父 or 友達 or 妹がやられちゃって、復讐のために立ち上がるヒーローというイメージね。こっちの放送時間帯だと、そういう子供向け特撮時間だから。

まさか「職業:かかし、キャリア:20年」だとは思わなかったわ。パッと見、毒にも薬にもならない健全退屈アニメだと思ってたら…やられたよ!じわじわきました。

初回ということでいろいろツッコミをいれたいけど、とりあえず「スケアクロウマンのすごい技術力!」。前職かかしのくせに、どこでそんな修理スキルを身につけたの!?

スケアクロウマン第1話「20年目の朝」感想

第1話は、麦畑で働くかかし・スケアクロウマン(声:野島裕史さん)が戦力外通知を受けてから、日用雑貨のお店に再就職するまでの話。

小さな雑貨店の外に「SCARECROW’S SHOP」の文字。店の中にはツインテールの女の子・アリス(声:榎本温子さん)。見た目小さいのに、一人で店番するくらいしっかり者。公式設定では5歳。家の手伝いとはいえ就学前。お釣りの計算は大丈夫なのか!?

家の外の階段から2階に上がると、スケアクロウマンの作業場。

スケアクロウマン:そう僕は20年間、ずっと空を見続けていたからね

冒頭、麦畑の中に立っていたカカシがなぜ、雑貨屋さんで働いているのか?いきなりスケアクロウマンの過去回想は入りまーす。

当時はただのカカシで動くことも、話すこともできなかったスケアクロウマン。20年間、いろいろありつつも毎日仕事をこなします。そして、スケアクロウマンを作った農夫・おじいさん(声:篠原大作さん)との信頼関係。スケアクロウマンの幸せな日々。ところが…

スケアクロウマン:(モノローグ)それは、ボクがここに立ち始めて、ちょうど20回目の春だった。
  今年の麦はいままでにない最高の出来だった。
  まるでぼくの20回目の春を祝ってくれているみたいに。
  僕はとても幸せな気分だった…

もうここらへんで、いやな予感。

麦畑にやってきたおじいさん。スケアクロウマンにやさしいねぎらいの言葉をかけます。そして、スケアクロウマンを新しいカカシと交換。

新しいカカシはトランプのジョーカーというか、道化師風。けっこう凝った服装。赤い長袖ストライプのTシャツにジーンズのスケアクロウマンと明らかに異なるファッションセンス。20年の歳月はおじいさんのセンスに大変化が!?

公式設定だと、スケアクロウマンの服はパンク好き少年だったおじいさんの息子の古着なんだそうですよ。あの道化師カカシ服にも何か理由があるのかしら?

今まで自分が立っていた場所に立てられた新しいカカシ。

スケアクロウマン:(モノローグ)おじいさん、そこはボクの場所だよ!

ぐはっ、胸をえぐるセリフ。もちろんモノローグなので、おじいさんの耳には聞こえません。納屋にスケアクロウマンをしまっちゃう、おじいさん。

おじいさん:長い間ご苦労さん、ゆっくりお休み
スケアクロウマン:(モノローグ)お、おじいさん。やだな、僕まだ働けるよ、元気なんだよ
  (去っていくおじいさんに)おじいさーん!!

取り残されるスケアクロウマン。まだ若いのにリストラ…。

スケアクロウマン:きっとまた迎えに来てくれる。それまで休んで待ってればいいんだ…

ホントはわかってるんじゃないの?という気はするものの無邪気にも聞こえるスケアクロウマンの言葉。野島裕史さんうまいなー。

或る嵐の夜の落雷。倒れる樹木。そのときスケアクロウマンの中に入った「何か」。翌朝、スケアクロウマンは自分が動けるようになったことに気づくのでした。

ふしぎパワーで動けるようになるのはファンタジーとして、落雷がきっかけという点に「フランケンシュタイン」的な何かを感じてしまう…ホントは怖いスケアクロウマン?

スケアクロウマンの顔の造形は、白目があるニコチャン・マークみたいな顔だけど、目が笑わないから微妙にホラー感があるんですよね。顔アップになるとちょっとコワイ。

納屋にあるがらくたを見回して

スケアクロウマン:そうか、僕はこれを直すんだ。それがボクの仕事なんだ!

それが自分が命をもらった理由なんだ、と。

なぜそうなる?とツッコミ。発想の飛躍についていけない…。「あそびをせむとやうまれけむ」という発想にならないのは、カカシ=働くモノとして生まれた宿命?

納屋から少し離れた丘の上(むしろ崖の上)の小屋を、修理して仕事場にしたスケアクロウマン。勝手に修理…それって不法な…。納屋から壊れたものを持ってきてはどんどん修理。

ときどき納屋に新しいがらくたが増えているってことは、時々人が来てる訳で。崖の上の小屋が、見た目にきれいになってることに気づいて!

そんな日々の中、おもちゃの犬・ロンを探しにきたアリスと、その美人ママ・グレイス(声:峯香織さん)との出会い。

あからさまに人間じゃないというか、不審なカカシを不審に思わない2人。顔に布目のある人をおかしいと思わないのかー?

名前を聞かれて「スケアクロウマンです」と名乗ってしまうスケアクロウマン。これまたセンスないなー。

スケアクロウマンの背後、仕事場の棚にたくさんの修理された雑貨が並んでいるのを目ざとくみつけるグレイス。公式設定では28歳。人んちのぞきこんで、初対面のスケアクロウマンにずけずけ質問しちゃうあたりはおばさん入ってるよ、グレイス。

グレイスは、強引に自分の店にスケアクロウマンの修理雑貨を置くことを決定。不用品とはいえ、他人の納屋からもってきた素材をもとにしてるのに、いいのか?

いろいろツッコミどころは多いけど、止め絵ハーモニー(?)で終わったからいいか。…3DCGなのに、演出はあくまで東京ムービー風。ちょっと懐かしい気がするのでした。

ところで、グレイスはお店のウィンドウにも「SCARECROW’S SHOP」と書くくらいだから、相当スケアクロウマンのリサイクル商品で儲けていると見た。


この第1話から語られていた、スケアクロウマンの「汽車好き鉄オタ」設定がこのあと物語の伏線に。乞うご期待(?)。

最初はシザーハンズ的な展開になりそうな気がしましたが、そんなこともなかったですね。

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