「電脳コイル」の放送終了後に発売されたロマンアルバム。アクセスガイドBOOKより大判のA4縦サイズ。中身も作画好きのアニメファンの心を満足させる原画集や、設定マニアの心を埋める磯監督のインタビューやQ&A集など見どころいっぱいです。
ストーリー紹介や版権イラスト集など、ムックに必要なものはそろってるのでライトなファンでも楽しめると思いますよ。
- 設定資料集(設定画)
線画の設定資料集が8ページ少々。キャラクター紹介ページにカラーの設定画がちょっとだけ載っているキャラもあり。
「アニメージュの設定資料FILEより2ページ多いだけかーい?」とツッコミを入れたくなりますが…そういうことです。
猫目、タケル、信彦、カンナ、マユミなど、後半登場で今まで絵が出てなかったキャラの設定画もでてますが、量は少ないです。猫目は全身画すらないし。
メインキャラクターは基本服以外も載ってますが、それを増やした分基本設定画がへらされていたりするので、やや微妙。例えば基本設定の全身画が三面図あるはずなのに、前しか載っていないとか。
基本設定をしっかり見たい人は、アニメージュの設定資料FILEもあったほうがいいかも。
ロマンアルバムではヤサコたちの夏祭り浴衣設定が見ることができてよかったですよ。フミエ、アイコもかわいいよね!
- 原画集
タイムシート抜きですが、印象的なシーンの一連の原画集が作画した人の名前付で載っています。セレクトされているのは本田雄さん、井上俊之さん、板津匡覧さん、押山清高さんの原画。
オバちゃんがハラケンを抱きしめるシーンは井上俊之さんだったんですね。
押山さんのオジジが幼いヤサコを抱き上げるシーンの原画がすごくいいです。版権イラストよりもアニメ原画で上手さが光る人なんだなーと感心しました。
でも原画をたくさん見たい人は「電脳コイル ビジュアルコレクション」の方がいいです。これでもかってほど載ってます。タイトルは「ビジュアルコレクション」より「原画集」にした方がわかりやすかったと思うんですけどねー。
- 絵コンテラフ集
絵コンテ用紙に描かれた物と、絵コンテになる前の絵コンテラフ集など。どれも磯光雄監督のものです。
絵コンテ用紙に描かれたものは限定版DVDについてくる絵コンテで見られるんじゃないかなー?と思いますが、ラフもけっこう面白いので要チェック!
17話図書館前のヤサコとハラケンの絵コンテの、2枚目2コマ目(?)のヤサコ。すごく少女マンガな表情です。
- 劇中年表、用語集、磯監督への質問集
後半いろいろ情報が多すぎたわりに、細かいところはよくわからなかった「電脳コイル」。イサコ誕生から始まる年表で、出来事を時系列にまとめてくれているのはありがたいです。
用語集も磯監督監修。Cドメイン、イマーゴ、ヌル・キャリアー…などなど。質問集と監督のロングインタビューもあわせて全部読むとかなり話がわかりやすくなりました。
監督のインタビューページには企画書の数枚載ってます。イサコの服装にとても違和感が…。
- スタッフ・声優インタビュー
制作スタッフのインタビューは座談会形式が多いけど、人数が多いのはさすがロマンアルバム。制作日誌もついているので、制作裏話好きなら読むべし。
声優さんもヤサコ、イサコ、京子、メガばあ、ハラケン、オバちゃん、フミエ、ダイチとけっこうしっかり載ってます。
フミエの声は「魔法少女隊アルス」のアルスですね。気づかなかった…。
本編画像もついてる各話ストーリー紹介には監督コメント付。大黒市マップや美術ボード集もありと、読み物とビジュアルのバランスがいいです。
版権イラスト集はアニメージュに載ったイラストがまとめられています。ただし、ロマンアルバム発売後にアニメージュに載ったイラストについては電脳コイル アニメ雑誌記事情報へ。
アニメを毎回ちゃんと見てたつもりの私ですが、イサコの家庭事情など勘違いしていた点がいくつかありました。解説がしっかりしたムックなので、ストーリーと設定にはまった人は是非一読しておくといいですよ。
- タイトル:電脳コイル (ロマンアルバム)
- 出版社・発売時期:徳間書店(2008-03)
- ページ数:145
- 総合評価:
内容紹介
- アニメ「電脳コイル」のガイドブック
- 版権イラスト集
- キャラクター紹介
- ストーリー紹介
- 設定資料集(線画8ページ)
- 大黒市マップ
- 美術ボード(カラー8ページ)
- 原画集(モノクロ10ページ)
- 用語集
- スタッフインタビュー(磯光雄監督ほか)
- 声優&音楽関係インタビュー集
- …etc.