「夏目友人帳」のアニメスタッフは「バッカーノ!」から流れた人が多いみたいですね。制作はもちろん「ブレインズ・ベース」。

エンディング作画:岸田隆宏さんキター!! って「またそれか? 」と言われそうですが。原作が「LaLa」連載で岸田隆宏さんがらみといえば、「しあわせソウのオコジョさん」を思い出す私。「しあわせソウ~」の時はキャラクターデザインもしてたなー。

エンディングへ入る間がすごく上手いです。2期もこの調子で期待したいところ。

スタッフ

スタッフリストは敬称略です。

色合いがすごくいいですね。絵は原作の絵柄が薄いので、キャラクターデザインもそういう薄い印象。 キービジュアルを見ると「アニメのデザインとしては弱いかな? 」と思いますが、色に助けられて本編はかなりいい雰囲気です。

原作
緑川ゆき「夏目友人帳」
シリーズ構成
金巻兼一
キャラクターデザイン
高田晃
妖怪デザイン
山田起生
美術
渋谷幸弘(石垣プロダクション)
色彩設計
宮脇裕美
監督
大森貴弘
アニメーション制作
ブレインズ・ベース
本放送
2008年7月~2008年9月
音楽
吉森信
夏目友人帳 音楽集 おとのけの捧げもの
主題歌 オープニング
「一斉の声」 歌:喜多修平
一斉の声(初回生産限定盤)(DVD付)
主題歌 エンディング
「夏夕空」歌:中孝介
絆(初回生産限定盤)(DVD付)

声優

声優リストは敬称略です。

ニャンコ先生は井上和彦さん。ニャンコ先生が斑の時の声、「レジェンズ」のシロンを思い出しました…。役柄的にもそういう役だしー。

夏目貴志(なつめたかし)
声:神谷浩史/子供時代の声:藤村歩
ニャンコ先生/斑(まだら)
声:井上和彦
夏目レイコ
声:小林沙苗
藤原塔子
声:伊藤美紀
藤原滋(しげる)
声:伊藤栄次
名取周一
声:石田彰/子供時代の声:大浦冬華
田沼要(たぬまかなめ)
声:堀江一眞
田沼の父
声:松本保典
北本篤史
声:菅沼久義
西村悟
声:木村良平
笹田純
声:沢城みゆき
ひしがき(1話)
声:斉藤貴美子
露神(つゆかみ)(2話)
声:青野武
ススギ(2話)
声:安元洋貴
三篠(みすず)(3、12話)
声:黒田崇矢
一つ目の中級妖怪(3話、11話)
声:松山タカシ(松山鷹志)
時雨(しぐれ)(4話)
声:土田大
さんと(5話)
声:平井善之(アメリカザリガニ)
みくり(5話)
声:柳原哲也(アメリカザリガニ)
燕(6話)
声:柚木涼香
垂申(6話)
声:高瀬右光
子狐(7、13話)
声:矢島晶子
ホタル(キヨ)(8話)
声:桑島法子
柊(9、13話)
声:雪野五月
アサギ(10話)
声:能登麻美子
アカガネ(10話)
声:今留岡篤
猿猴(11話)
声:鶴岡聡
民子(11、13話)
声:石毛佐和
女子高生ニャンコ先生(11話)
声:小林沙苗
ヒノエ(12、13話)
声:岡村明美

全話タイトル

「夏目友人帳」1期全13話。1期放送中に2期放送が決まってました。いわゆる分割2クールってやつですね。1期最終話のニャンコ先生エンドカードには「I’LL BE BACK SOON だ ニャン!」の文字が。

  1. 猫と友人帳
  2. 露神の祠
  3. 八ツ原の怪人
  4. 時雨と少女
  5. 心色の切符
  6. 水底の燕
  7. 子狐のぼうし
  8. 儚い光
  9. あやかし祓い
  10. アサギの琴
  11. ニャンコ徒然帳
  12. 五日印
  13. 秋の夜宴

両親をなくし親戚の間を転々とし、「人には見えないもの」が見えてしまう力を持つゆえに孤独な主人公・夏目。祖母・レイコの友人帳に記された名前を持ち主の妖怪たちに返す中で、さまざまな妖怪・人に出会い、他者と交流していく力を身につけていく話。

夏目が長年「妖怪」というひとくくりで、「迷惑なもの」として認識してきた妖怪達。「名前」を知ることでそれまでとは違った関係になり、妖怪を通じて「人(他者)」を知り…心をひらくことで周りが変わってくるというほのぼのストーリーです。「人間関係で傷ついた心は、新たな(良好な)人間関係でしか癒されない」と常日頃思ってるのでわりとしっくりくる内容。「寂しさをあやかしで埋める」だけではなく、少しずつ前進していく前向きストーリーなところがいいかも。

妖怪と人間の関係は「ずっと一緒にいることはできない」という切ない結末が基本路線ですが、1話完結で「ちょっといい話」から「ギャグ」まで、いろいろあるからどれかお気に入りの話が見つかるでしょう。途中から「夏目恋愛相談所」みたいになってるけど、キニシナイ!

夏目友人帳 各話カンタン感想

1話「猫と友人帳」は作画監督がキャラクターデザインの高田晃さん、妖怪デザインの山田起生さん。さすがに気合入ってます。「夏目友人帳」は全体的に、あまり作画が崩れた回はないですけどね。

ひしがき:返せ、名前を返せ。どんなに待っても、呼んでくれないくらいなら!

最初からどんよりムード。1話は基本的に設定や世界観の説明が必要だから、特に孤独や寂寥感あふれるテイストになってます。泣かせる話に仕立て上げるのは反則だよなーと思うけど、まあいいか。以降は明るいノリの話もありますよ。

2話「露神の祠」。露神は青野武さんだー。味のあるセリフが生きてるよ!!

露神:ありがとうレイコ。けれど、一度愛されてしまえば、愛してしまえば
   もう忘れることなど、出来ないんだよ

3話「八ツ原の怪人」。とりあえず見どころは中級妖怪に胴上げワッショイされる夏目。ミスズの声が黒田崇矢さん。チョイ悪というか、80%悪ボイス。しかしそんなミスズに、

夏目:今日は眠いから、また今度な

とかいって名前を返さない夏目。「ちょっとどうなの、その態度」と思ってたら、12話で再登場。そのためかー!!

6話「水底の燕」。鬼? ヤンデレ? と思ったらかなわぬ恋(?)物語でした。声は柚木涼香さんだー。

7話「子狐のぼうし」で子狐登場。声も矢島晶子さんと、ショタど真中です。

子狐:よかった、夏目、楽しそうだった。さみしくなんかなかった。さみしいのは、さみしかったのは…僕

「きたよ、孤独な心につけこむちょっといい話」なんて思ってしまう私は、心が荒みすぎているのかも。

8話「儚い光」。イサコ(「電脳コイル」の)? と思ったら、ホタルの声は桑島法子さんでした。つい笑ってしまった会話。

ニャンコ先生:私らは友人関係ではない!
夏目&ニャンコ先生:飼い主とペットの関係だ!

シリアスばかりじゃ疲れるからだろうけど、息抜きギャグはマメに入れてくるよね、このアニメ。

結婚が決まったのに、昔の女(妖怪)の住む所へ通う男ってどうよ? と思いつつ、予期せぬ別れに気持ちの区切りがつけられなかったと思えば仕方ないか。一般的に女性の切り替えの早さに比べて、男性の方が未練タラタラだよね…。

9話「あやかし祓い」。名取周一登場(CV:石田彰さん)。背景にバラ。この性格はまさに石田彰ボイスキャラ。しかし、石田さん最近このトーンの声ばっかり。昔はもっと演じ分けてなかったっけ? 「ガラスの艦隊」のヴェッティさまも、「しゅごキャラ!」の管理人も、この名取周一もみんな同じトーン…。

名取:他人とわかりあうのは難しいことだよ、誰にとってもね

それは「夏目友人帳」の基本テーマみたいなもんだから…。人とうまくつきあえないのは「妖怪が見えるから」「両親がいないから」、そんな理由じゃないと思うのよ。夏目はそろそろわかってきているみたいだけど。

見どころは、ダイエットのための散歩中に「うふん」と笑うだけで犬を追っ払うニャンコ先生。

10話「アサギの琴」で、妙にテンションが高いアカガネが面白かったです。ギャグ話かと思えば恋バナだったー!?

ニャンコ先生:待てコラ低級ー! それは私のだ!(噛み付く)
アカガネ:タヌキに噛まれたー
ニャンコ先生:なんだとー! (お地蔵さんへ)笑うな地蔵

お地蔵さんには笑顔系と、非笑顔系があるけど、画面に映ってるのが非笑顔系だったのがちょっと残念。セリフはアドリブなのかも?

11話「ニャンコ徒然帳」もコミカル。株価をチェックするニャンコ先生。子猫に自分の場所を奪われてショックを受けるニャンコ先生もかわいいなー。

12話「五日印」。ミスズ再登場。今回は黒田さん3話よりセリフ多いよ。レイコ大好きヒノエも登場。

ミスズ:寂しさをあやかしで埋め合わせておいでで?

いきなり核心。それいっちゃダメ。ヌル・イリーガルみたいな影登場。一瞬「電脳コイル」かと。

居候一家に迷惑をかけないために、家を出る夏目。 森の中で夏目がハアハアしてたシーンは別人みたいな耽美な顔になってたような…? 解決は「ハトビーム!」。「ハトよめ」かとツッコミ。

ミスズ:名をよばれるのも嫌いじゃない

お前はこれだけ状況をひっかきまわして、その締めか!? これだからあやかし者は。

オチは塔子さんのお説教。連絡先を告げずに勝手に連休に家を空けたら、親じゃなくても心配するのは当たり前。むしろ親なら思春期の難しい息子をもてあまして放任するかもしれないけれど、預かっている他人(親類ね)はそうはいかない。踏み込んでくれる親類のありがたさってやつですね。

13話「秋の夜宴」。いままで登場したキャラたちが再登場の秋祭り。夏目が他人(田沼)と少しだけ距離を縮める話(変な意味じゃないからね)。

田沼 meets ニャンコ先生。そしてニャンパラリ。「そこはキャット空中三回転だろー!!」と思う私。ノロイが登場するくらいだしーと思ったけれど、キャット空中三回転はさすがにうろ覚え。スタッフもたぶん見たことはあっても、記憶にないだろーなー。

田沼は「ポン太(ニャンコ先生のこと)」か…体型がポンポコリンだから? ニャンニャン先生はさすがにムリすぎる…。ニャンコ先生の名前は、たしか塔子さんが「ニャン吉」、滋さんが「ニャン五郎」。「ニャンコ先生」はちょっと長いから、勝手に縮めたくなるのはわかるなあ。

とりあえず子狐萌えの人は必見の回。とうもろこしを食べる子狐(ケモミミありの人間バージョン)とか、おんぶとか気合入ってます。「短時間、人間になれる薬」なのに耳だけケモミミとか、スタッフ空気読みすぎ!

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