細田守監督の絵コンテ集「時をかける少女」。アニメ映画「時をかける少女」では賞もいくつかとったことだし、ファンとしては喜ばしい話ですよ。
おかげで「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム」の絵コンテまで発売。とうとう来たのか細田守監督の時代が!?
アニメ「時をかける少女」はアニメ雑誌で「タイムリープ」という文字を見たときは「古いなあ」と思ったのですが、絵コンテを見る限りいい作品に仕上がっています。
ひょんなことから手に入れた「時間をさかのぼって過去をやり直す能力」。主人公は楽しい時間のリフレインや自分の思い通り状況を作るために、はたから見ると実にくだらないことで能力を浪費します。制限回数があるとも知らずに。
そして最も能力を必要とした「そのとき」をやりなおせなくなる…。明かされた能力の秘密。
若い頃には無限にあると思えた「時間」。「日々の判断をおろそかにしてはいけない」と大人が100回言うよりも、心にしみる映画です。
友情、恋、そして涙。うーん、青春だなあ…。
絵コンテはA~Dパートまで全部載っている素の絵コンテ。画面と内容の文字説明とセリフ・秒数などが書いてある、ジブリの絵コンテ集などでおなじみの絵コンテです。
絵はラフな感じ。背景もあまり細かくは描きこまれていません。まあいいんです、絵コンテだから。映像の雰囲気は十分伝わってくる絵ですよ。
ラスト近くの切ないやりとりの見せ方なんて、やっぱり上手い!人間関係の微妙な部分を上手に映像化していると思います。言葉として入ってくる情報とは別に、映像として入ってくる情報にもちゃんと意味を持たせているというのかな?上手くいえないんですけど。
絵コンテの内容についての解説などはありませんが、巻末の「細田守インタビュー「絵コンテとは何か」」で細田守監督の絵コンテの作り方や、カット割りや構図についての考え方などについて触れられています。
連続するシーンのカメラワークなどはこの絵コンテ本の方がわかりやすいと思いますが、「時をかける少女」限定版DVDには特典ディスクに本編と絵コンテを同時収録して細田守監督、伊藤智彦助監督、青山浩行作画監督のオーディオコメンタリー付だとか。
やはり角川。商売が上手い…。
- タイトル:時をかける少女 絵コンテ 細田守
- 出版社・発売時期:スタイル(2006-07)
- ページ数:463
- 総合評価:
内容紹介
- アニメ映画「時をかける少女」絵コンテ本
- 本編絵コンテ(AパートからDパート)
- 細田守インタビュー「絵コンテとは何か」
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