Gロボはいくつか関連本がありますが制作年数が6年もかかっているため、設定画はやストーリー紹介はたいてい途中まで。 Episode.1から7まで全話の解説をしたものは、この「完全収録ジャイアントロボ」くらいでした。そういう意味では価値があったと思います。内容的には一般的なアニメムックですよ。

でも設定資料集に関しては「ジャイアント・ロボ THE ANIMATION -地球が静止する日 完全設定資料集」が発売されたので、「この本だけ!」といえる部分がへりましたね。

設定資料をしっかり見たい人は「ジャイアント・ロボ THE ANIMATION -地球が静止する日 完全設定資料集」の方が絵が大きいし、くわしいですよ。


それでは「完全収録ジャイアントロボ THE ANIMATION-地球が静止する日」の感想。

フィルムストーリー&キャラクター紹介&メカ紹介

カラーページのほとんどがこのフィルムストーリーとキャラクター・メカ紹介です。ストーリーの方は画像とセリフでまとめられていて、これだけではOVA未見の人にはわかりにくいかもしれません。でも巻末のモノクロページに、全話ストーリーダイジェストがあるので大丈夫。

キャラクター紹介もキャラクター画像。キャラクターの名場面カット集みたいなものです。国際警察機構のエキスパート達とBF団の十傑集プラスアルファでまとめられています。

結構ページ数があるので、DVDを持っていない人とか、見たことはあるけどふと見返したくなった人には便利です。

カラーページにある(けどモノクロの)ロボのシークレットデータが面白いですね。昔の幼年雑誌にあったようなロボのスケスケ断面図(?)と、各部や装甲の説明がありますよ。これはアニメスタッフ公式なのか、編集者がまとめたものか説明がないのでやや微妙ですが…。

設定資料集(キャラクター・メカ・美術)

キャラクター設定資料はBF団は十傑集全員からQちゃんまで。国際警察機構もエキスパートは黄信、花映、解珍・解宝、周通、李忠、阮三兄弟まで。 もちろん各支部作業員も。かなり網羅している印象です。

キャラクターはこのくらいの絵の大きさでもいいですが、ロボやその他メカの絵は小さめで、細かいところが見づらい絵もあります。もう少し大きく載せてくれるともっとよかったけれど、これだけ絵があると文句は言えないかも。

全て線画ですが、フィルムストーリーの絵とあわせればそこそこ資料として使えると思います。

ジャイアントロボの設定資料集はスタッフの人のお遊びなのか、面白い絵やコメントがついてるものが多いですね。

「往年のタツ○コメカ変型!」とか「破れ奉行」もそうだけど、闘技場でガルーダとネプチューンが十傑集を見下ろしている構図のガルーダが巨大ひよこみたいな絵に…笑えます。

版権イラスト集と小林誠カラーボード&イラスト集

版権イラストはストーリー紹介の各話の表紙とキャラクター紹介のイラストとして使われています。山下明彦さんの絵が多いですよ。各話の表紙に使われているのは、ほとんど見開きページイラスト。大きいことはいいことだ!

キャラクター紹介のイラストは、各キャラクターがポーズをとっている絵です。背景がついている絵は各話の表紙ページだけだから、ストーリー性のある絵が少ないってことでやや寂しいかも…。

B-CLUBで見たような気がする絵が多いかな。

小林誠カラーボード&イラスト集は2ページしかないですけど、とてもかっこいい絵!こういう絵をもうちょっと載せて欲しかったなー。

今川泰宏監督インタビュー

小さい字で4ページ。きっかけから、声優、演出、テーマにいたるまで、今川泰宏監督が熱く語っています。

「巨大ロボットもの」「泣けるもの」「Gロボ」。それなんて三題話? といいたくなりますが、それでこんな話になるんですか!? 泣けた…かなあ…。「泣けるもの」じゃなくて「燃えるもの」の間違いじゃないの!?

ほかにもいろいろ意外な言葉がとびだしてきて、面白かったですよ。

用語集

これも小さい字で6ページ。本が大きいので、けっこうくわしく解説されています。出番が少なかったキャラクターのこともいろいろ解説されていていいかんじ。

そういえばこの本で、戴宗とアルベルトの年齢差に驚いた記憶が。アルベルトはサリーちゃんのパパだからそのくらいだろうけど、戴宗とさほど年齢差はないと思ってたんですよ。二人とも大人気ない大人だから年齢はどうでもいいけどね。

スタッフ&声優コメント

声優さんは草間大作・山口勝平さん、銀鈴・島本須美さん、幻夜・小川真司さん。スタッフはキャラクターデザインの山下明彦さん、音楽の天野正道さん、山木泰人企画総合PD。

天野正道さんのお話が、個人的に一番面白かったです。

せっかくの豪華スタッフ&豪華声優さん。インタビューがもう少しあればなおよかったけれど、仕方ないかな。

アニメムックとしてのバランスはまあまあだと思います。

絶版になったため一時期はプレミアがついてたいへんでした。完全設定資料集が発売されたため手放す人が増えたのか、以前より値段は落ち着いた印象です。余裕があれば見てみるのもいいかもね。

はじめに言ったように、設定資料集だけでいい人は「ジャイアント・ロボ THE ANIMATION -地球が静止する日 完全設定資料集」の方が手頃だし、いいと思いますよ。

タイトル:完全収録 ジャイアント・ロボ THE ANIMATION―地球が静止する日 (DENGEKI SELECTION)
出版社・発売時期:メディアワークス(1998-01)
ページ数:127
総合評価:4

内容紹介

  • OVA「ジャイアントロボ」のアニメガイドブック
  • 全話ストーリー紹介
  • 用語集
  • キャラクター紹介
  • 設定資料集(モノクロ線画)など
  • スタッフインタビュー

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