トリニティ・ブラッド ISSUE感想 - アニメ設定資料集情報箱

テレビアニメ「トリニティ・ブラッド（Trinty Blood）」の唯一のアニメムックということになるのでしょうか、「トリニティ・ブラッド ISSUE」。ニュータイプの9月号増刊なので、アニメ雑誌のような装丁のムックです。

吉田直さんの原作小説を連載していた「ザ・スニーカー」と漫画（作画：九条キヨさん）を連載している「ASUKA」を発売している角川書店発行なので、アニメと原作と漫画のどれにも焦点をあてています。

アニメの設定資料はキャラクター8ページ、メカ2ページ。ニュータイプの設定資料集ページの解説多めバージョンといった印象です。

キャラクターはカラーの全身絵（前）は最低限度ついてますが、表情集は少なめ。もっとたくさん見たい人はGONZOの「トリニティ・ブラッド設定資料集」にしましょう。

でもGONZOの資料集にはないカイン・ナイトロードの設定画（全身前、顔アップ数パターン）、セス・ナイトロード（全身前のみ）を見ることができますよ。イオンのターバンなしツン顔、ターバンありデレ顔も見やすい大きさでGood!

カインとセス以外はGONZOの「トリニティ・ブラッド設定資料集」でほぼ見られる絵ばかりです。メカはゴリアテ、異端審問局の重戦闘艇などはGONZOの資料集にない絵ですよ。

平田智浩監督とキャラクターデザインの中嶋敦子さんの対談はメインキャストの決定話やラストの展開の話（この本発売時は本編終了前）。内容はやや薄め。

他のスタッフインタビューも人数は5人いるからか、アンケート形式。回答短かっ！音楽の江口貴勅さんはわりといいインタビューでした。

声優さんのインタビューはアベル（東地宏樹さん）、エステル（能登麻美子さん）、トレス（中井和哉さん）のみ写真付。こちらもアンケート形式ですが、皆さんしっかり答えていて好印象。

その他の声優さんは2ページにまとめてあります。メンバーはAXメンバー、アレッサンドロ、ブラザー・ペテロ、シスター・パウラ、セス、イオン、ラドゥ、カイン、ディートリッヒ、イザーク。短いけれどなかなか面白い内容でした。

アニメの本編画像もたくさん見ることができますよ（12話までですが）。

原作小説イラスト担当のTHORES柴本イラストギャラリー。THORES柴本さんのトリニティ・ブラッドイラストと簡単な設定説明などがついてます。その枚数はなんと38枚。

このムックに掲載されている「THORES柴本トリニティ・ブラッド画集」の宣伝では「（前文略）イラスト130点!そのほとんどをこの1冊に集結」。ということは画集の約1/3くらいのイラストはこのムックに掲載!?と考えるとコストパフォーマンスはいいですよね。

画集とは紙質や印刷やインクや大きさが比べ物にならないだろうとは思いますけどね。ちなみに付録の描き下ろしポスターは綴じ込みではなくて、はさんであるだけです。大きくてGood!

吉田直・全発言集はザ・スニーカーに載った記事の再掲や文庫本のあとがきなど。スニーカー大賞受賞の言葉から始まって、アニメ化決定後のコメントで終わっていることに悲しみを感じます。

安井健太郎×THORES柴本「トリニティ・ブラッド apocripha『Hard Rain』」は「ラグナロク」の安井健太郎さんが書くトリニティ・ブラッドの外伝。THORES柴本がイラストを描いてます。このムックのための企画じゃないかと思います。

「吉田直さんの書くトリブラ以外はトリブラじゃない！」という人もいるかもしれませんが、トリニティ・ブラッド連載時にザ・スニーカー本誌を読んでいた人なら知ってますよね？「トリニティ・ブラッド」と「ラグナロク」がザ・スニーカーの二枚看板作品だった時代があったことを。

あの頃、「トリニティ・ブラッド」「ラグナロク」はよく特集も組まれていたんですよ（二人の対談記事もこのムックに再掲）。そういう意味では「こういう形での追悼企画はあり」だと思います。

九条キヨ描き下ろしコミックもありますが、「夜の女皇」予告編風。あまり期待しないように。

ちなみにグッズリストに写真がある「アベル・ナイトロード・アクションドール（完全受注生産（終了してます））」はすごいですよ。値段もすごいが小物が細かい。

マフラーや服のすそはワイヤー入り。形をビシッときめられます。付属品はすべて着脱可能、クロス眼鏡、銃、銃を持ったすげ替え様の手首パーツなどなど。写真がかっこいいー。

お値段のわりにスミからスミまで楽しめるこのムック。トリブラファンなら是非読むべし。

内容紹介

トリニティ・ブラッド ISSUE（ニュータイプ9月号増刊）