ジ・アート・オブ ハウル感想

「THE ART OF HOWL'S MOVING CASTLE」は製作過程などもわかる内容ですが、基本は「アートブック」。

読み物というよりは絵を楽しむ本ですね。アニメのメイキング用の美術資料をたくさん見たい人にはよい1冊です。

ロマンアルバムの「ハウルの動く城」のようにインタビューや用語集はありませんが、絵に関してはこの本の方が充実しています。「絵・美術だけでいい!」という人向きですね。

イメージボードや美術ボードのようなメイキング過程で使われたものと、実際の「場面スチール」(完成したシーン=本編画像)をストーリーに沿ってならべてあります。

紙も印刷もいいし、大判。「ハウルの動く城」の絵に関しては、この本があれば他に何もいらないと思いますよ。

宮崎駿監督の水彩イメージボードも魅力的ですが、設定資料集も魅力的。ハウル、ホントかっこいいです!

キャラクター設定・美術・色についての解説もあります。絵に関する理解を深めるための解説で、作品解説ではありません。

あくまで絵や制作資料をみるための本なので解説量はさほど多くはありませんが、資料の理解を深めるには充分な解説だと感じました。

巻末のアフレコ台本を読めば、台詞も物語も丸わかり。ストーリーがわかれば絵は楽しめると思うので、そもそもあまり解説はいらないんですよね。

説明を読んでると、意外にフライングカヤックの作画は難しかったんですね。素人目にはシンプルなデザインに見えても苦労話が……。

The art of Howl’s movingcastle―ハウルの動く城 (Ghibli the art series)
  • 出版社・発売時期:徳間書店スタジオジブリ事業本部(2004-11)
  • ページ数:252
  • 好感度:(4)
  • アニメ映画「ハウルの動く城」アートブック
  • キャラクター設定
  • イメージボード
  • 美術ボード、背景美術
  • アフレコ用の完成台本
  • …etc.