角川スニーカー文庫の「フリクリ」はアニメのノベライズです。原作ではなくて、アニメが先。
この手のノベライズはアニメに関わっていない人が書くこともあるのですが、これはアニメの脚本担当の榎戸洋司さんが書いてます。そういう意味ではブレがなくていいですよ。
少女革命ウテナの時は脚本集（詳しくは少女革命ウテナ脚本集で）でしたが、今回は普通に（？）小説形式になってます。
ロボットアニメだけど、ちょっと切ないジュブナイル系のストーリー。アニメのあの動きに幻惑されてストーリーがイマイチつかめなかった人にも、アニメを見たことがない人にも、もう一度話を味わいたい人にもいい本だと思います。
設定資料や細かい用語集があるわけでもないけれど、この小説、かなりわかりやすくていいですよ。
全3巻。この厚みなら2冊もしくはがんばって1冊にまとめてよ！といいたくなりますが、そうすると表紙絵とかカラー口絵が減っちゃうから難しいところですね。
イラストがアニメ制作スタッフの絵というのも魅力のひとつです。
本文に入っているモノクロ・イラストは今をときめく（？）「天元突破グレンラガン」監督の今石洋之さん。アニメのキャラクターデザインの貞本義行さんの絵とはちょっと違う個性的な絵ですが、これも「フリクリ」。
小説の表紙は「FLCL原画集」にも載っていますが、本文挿絵イラストはたぶんこの小説だけでしか見られないんじゃないかな？ちょっとマンガ的構成のイラストで面白いです。
なかなかいいシーン（？）に挿絵をついてます。
- タイトル：フリクリ〈1〉 (角川スニーカー文庫)
- 出版社・発売時期：角川書店（2000-05）
- ページ数：155
- 総合評価：
内容紹介
- 「フリクリ」小説第1巻
- 第1話「フリクリ」、第2話「ファイスタ」
- 表紙イラスト、カラー口絵：鶴巻和哉監督
- 本文モノクロイラスト：今石洋之
- 巻末解説：佐藤裕紀（「フリクリ」プロデューサー）
- タイトル：フリクリ2巻
- 出版社・発売時期：角川書店(2000/10)
- 総合評価：
内容紹介
- 「フリクリ」小説第2巻
- 第3話「マルラバ」、第4話「フリキリ」
- 表紙イラスト：鶴巻和哉監督
- カラー口絵：芳垣祐介
- 本文モノクロイラスト：今石洋之
- 巻末解説：鶴巻和哉監督
「マルラバ」のニナモリの伊達メガネの意味（答え）は3巻「ブラブレ」で！
- タイトル：フリクリ〈3〉 (角川スニーカー文庫)
- 出版社・発売時期：角川書店（2001-02）
- ページ数：159
- 総合評価：
内容紹介
- 「フリクリ」小説第3巻
- 第5話「ブラブレ」、第6話「フリクラ」
- 表紙イラスト：鶴巻和哉監督
- カラー口絵、本文モノクロイラスト：今石洋之
- あとがき：榎戸洋司
第3巻の本文イラストは暴走気味ですよねー、コレ。アイスキャンディをなめているニナモリの絵はやりすぎだー。
榎戸洋司さんのあとがきもいいこといってます。
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