「Newtype illustrated collection」というと、「Der Mond―貞本義行画集」「赤毛のアン」のときみたいな大判でページも多いムックを思い浮かべる人もいるかも。 でも、「劇場版 少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録 (Newtype illustrated collection)」は残念ながら、B5のワイド版で110ページくらいの本なんです…。
同じ「Newtype illustrated collection」シリーズと言っても、本によって仕様が違うので要注意。
- 版権イラスト集・美術ボード
劇場版「少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録」の版権イラスト集。CD・DVDジャケットとかアニメ誌掲載のイラストに、特報に使われた長谷川眞也さんのイラスト集なども。
劇場版の版権イラストが少ないので、劇場版本編の大きな画像で水増ししている感があるのは個人的に残念。ウテナとアンシーの全裸キッスは大きい絵で見たかったからうれしい? まあ、そういう人もいるんでしょうけどね…。
美術ボードも4ページほどあります。
映画の中で暁生が描いた絵として使われた、パルコキノシタさんの絵も載ってますよ。
劇場版の美術ボードは「少女革命ウテナ ヴィジュアルメイキングブック - Art of UTENA」の方がたくさん載っていますが、絵が小さいです。この本は絵が大きい代わりに量は少ないのでビミョー。
版権イラストも「Art of UTENA」に載っている絵の方が、個人的に好みかも…。
- 設定資料集
線画ですが、劇場版のキャラクター設定資料集が12ページ。キャラクターとメカ(ウテナカー他)設定です。
「少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録シナリオブック」の感想にも書きましたが、この本の設定画は絵が大きいけど量は少なめ。設定画をきっちり載せているタイプじゃないです。全然足りないわけじゃないけれど、設定画好きとしては物足りないかな。
もともとこれだけならあきらめもつくけれど、シナリオブックにはこの本にない設定画があるので、「まだあるじゃん!! 」という気持ちになってしまうのでした…。
設定資料のページの下に、用語集もあります。用語に関してはしっかり解説されているので、TV版を見ていなくてイマイチわからないことが多かった人には親切なかんじですね。
- 榎戸洋司インタビュー
脚本を担当した榎戸洋司さんのインタビュー2ページ。わりとくわしく語ってます。ちょっと解説しすぎでは?
ラストの全裸アンシー&ウテナはてっきり男性向けサービスだと、脊髄反射で思いこんでましたが違ったんですねー。失礼しました。
- フィルムストーリー、アフレコ台本
フィルムストーリーはカラーページ、全パートのアフレコ台本はモノクロページ。フィルムストーリーを見つつ、アフレコ台本を読めばDVD不要!? というくらいしっかり話がわかります。
アフレコ台本は完成版なので、映画とほぼセリフは同じはずです(多少修正されたセリフもあるらしいです)。あのときのあのセリフを思い出せない時に便利ですよ。
インタビューが榎戸洋司さんだけ、というのが読み物的に寂しい…。
版権イラストや設定資料が中途半端なだけに、もうちょっと読み物があれば…という印象です。フィルムストーリーやアフレコ台本はDVD買っちゃえばなんとかなるものですからね。この本だけの目玉が欲しかったところです。
- タイトル:劇場版 少女革命ウテナアドゥレセンス黙示録 (Newtype illustrated collection)
- 出版社・発売時期:角川書店(2000/03)
- 総合評価:
内容紹介
- 劇場版「少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録」のムック
- 版権イラスト集、美術ボード、パルコキノシタさんの絵
- フィルムストーリー
- 脚本・榎戸洋司インタビュー
- 設定資料集12ページ
- アドゥレセンス黙示録AR(アフレコ)台本
少女革命ウテナ関連ムック
- 少女革命ウテナ ヴィジュアルメイキングブック - アート・オブ・ウテナ
- 薔薇の全貌 少女革命ウテナ ART COLLECTION
- 薔薇の告白 少女革命ウテナ(This is animation)
- 少女革命ウテナ脚本集
設定資料集&アニメ雑誌の別冊付録
楽譜&スタッフデータなど
少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録
- 劇場版 少女革命ウテナアドゥレセンス黙示録 (Newtype illustrated collection)
- 少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録シナリオブック
- やさしいピアノソロ 劇場版 少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録
- 少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録 スタッフ・声優・主題歌
劇場版の美術は美術監督の小林七郎さんの画集でもみることができます。