2007年夏のコミケから約9ヶ月。近所の古本屋さんでは価格が落ち着いてきたし、そろそろほとぼりが冷めましたか? ということで同人誌「幕末機関説いろはにほへと初期設定原画集」の感想でも。
何度も再販されているものならいざしらず、再販見込みの少なそうな同人誌はあおるのもイヤなので、時期を見計らってみました。
「幕末機関説いろはにほへと初期設定原画集」はキャラクターデザインのコザキユースケさんの初期ラフ集の同人誌です。
表紙と裏表紙のみカラー。中身は全てモノクロのキャラクター初期ラフ集(主に鉛筆画)なので、線画やラフに興味ない人は以下を読まずにスルーしていいですよ。
ほとんどラフで、イラストといえるほど完成度の高い絵は多くありません。とはいえプロが描くラフですから、シロウトの絵とは比べ物になりませんけどね。
コメントもコザキさんが少しつけてます。
「ウルフズレイン」の画集でもそんな話があったけど、キャラクターデザインで決定稿前のラフが多くなるのは、監督のオーダーとデザイナーの絵が一致しなかったとき。だからこの同人誌でも、すんなりOKが出たキャラはラフが少なめです。
主人公の耀次郎の絵で全体の約1/3ページを占めているのは…そういうことですね。髪型も変遷してますが、おかっぱ耀次郎はどうも子供っぽい絵に見えるし、ナルトの4代目火影風とか…。やっぱり決定稿でよかったと思いますよ。
使われなかった髪形や服装設定が、他のキャラに一部シフトして使いまわされてますね。
ちょっとだけでいいから見てみたい? じゃあ、こちらからどうぞ。こういう絵がえんえん載ってます。
同人誌の方ではここに載っている服装や髪型以外にもいろいろあるし、ここには載っていない蒼鉄や不知火小僧などの絵もあります。ヤンキー座りの不知火小僧はガラが悪いなー。
クイーンは露出度の高い服が考えられていた頃があったんだ…。でも幕末といえば英国はヴィクトリア朝真っ只中。この露出度の高さはどう考えてもおかしい。もっとびっくりの、ムチをもってるクイーン絵よりは浮いてないけど。
まあアニメだからね。
設定資料集を持っている人は決定稿と比べてみても楽しいですよ。ラフ好きなら特にね。
あと、同人誌というのは出版社が作っている商業誌と違って、作者が自分の楽しみのために作っている側面があります。即売会でファンとの交流を楽しむためとか、コミケのお祭り気分を楽しむためというのかな。
赤字のリスクも作者が個人で負っているものです。ここの記事を読んで「再販して欲しい」とごねたりするのは、お気の毒なので控えてくださいね。
「スピードグラファー」のときみたいに、商業誌でコザキユースケさんのイラスト&ラフ集が出れば一番よかったんですけどね。
- タイトル:幕末機関説いろはにほへと初期設定原画集
- 発売日:2007年8月(C72)
- 色:モノクロ
- 仕様:B5縦サイズ
- 総合評価:
内容紹介
- コザキユースケさんのラフ画同人誌
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