「lain - scenario experiments(レイン シナリオ エクスペリメンツ)」はアニメ「serial experiments lain(シリアルエクスペリメンツ・レイン)」のシナリオブックです。本文も脚注も小中千昭さん。
巻頭にキャラクター設定画(カラー3ページ、モノクロ2ページ)があります。本の大きさが小さいので紹介程度。人物対比図あり。
シナリオに関しては脚注の解説と用語集が詳しいので内容がつかみやすいです。
脚注には絵コンテの1カットだろうと思われるラフな絵も少々ついています。中村監督の意図や岸田隆宏さんのデザインについてなど、随所に裏話的な話もあります。
コラムは文章よりも美術設定線画の紹介が主体。玲音の家やナビの線画などが掲載されています。ガイドブックの「visual experiments lain」と重複している絵もあり。
各話の表紙ページに白黒反転した原画が使われています。岸田さんの原画だと思うのですが、なかなかいいかんじ。12話の表紙は玲音の頬に触れるありすの原画ですね。
アニメではコンピューター用語に翻弄されていた人もいると思いますが、シナリオだと人間関係で話を追っていけるし、用語に関しては脚注を参考すれば比較的わかりやすいと思います。メイキング・裏話好きにもオススメ。
実は私、「lain」はホラー話だと聞いていて敬遠していました。タイトルの「シリアル」もホラーの先入観から「シリアル・キラー」のことかと勘違いしていました…はずかしい。
なれない人にはコンピューター用語がとっつきにくいと思いますが、ストーリー自体はネットと人間関係などいろいろ考えさせられる内容です。ウンチクはすっとばして話だけ読んでもいいと思いますよ。
発売後数年で入手困難になってましたが、Bru-lay BOX発売にあわせて新装版の「scenario experiments lain/シナリオエクスペリメンツ レイン[新装版]」の発売が決定。
旧「lain - scenario experiments(レイン・シナリオ エクスペリメンツ)」との違いは、小中千昭さん・安倍吉俊さん・上田耕行さんの特別座談会「12年目のlain」を追加。本のサイズも一回り大きくなって、カバー、表紙、総扉、章扉、目次などをリニューアルだとか。
うれしい増補版となって復刊されるそうですよ。
- タイトル:lain―scenario experiments
- 出版社・発売時期:ソニーマガジンズ(1998-11)
- ページ数:330
- 総合評価:
内容紹介
- アニメ「serial experiments lain」のシナリオ集
- 全13話脚本(本文と脚注)
- コラム(サイベリア、ナビ、学校、岩倉家)
- 巻末解説:切通理作
- …etc.
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