安部吉俊さんといえば、アニメ「シリアルエクスペレメンツ・レイン」「TEXHNOLYZE（テクノライズ）」「NieA_7（ニア・アンダーセブン）」のキャラクター原案や「灰羽連盟」の原作・脚本などアニメ関連の仕事も多いイラストレーターさん。 色使いや独特の雰囲気から一見して「ああ安部吉俊さんの絵だ…」とわかる独特のイラスト。
アニメの設定資料は載っていませんが、安部さんイラスト作品をまとめた画集「垓層宮」の感想です。
A4ハードカバーの豪華画集ですが、外箱もしっかりしていて描き下ろしイラストで飾られているのがいいですね。
この画集用の描き下ろしは約10枚。他は1994年から2007年までの安部さんのお仕事（同人誌含む）から絵がセレクトされています。
本が大きいから絵が大きくて魅力的！
「地獄少女」13話のあの絵も見開きでドーンと大きく見ることができて感無量。
絵の出典をみてみると、CGフェスティバル出品作品、DVD・CDジャケット、小説表紙、アニメ雑誌用イラスト、雑誌表紙、カレンダー、Gofa個展用カタログ、同人誌…etc.
「アメリカの雑誌掲載のモノクロイラスト」「某プロジェクト未発表企画」などのレア（？）な絵もありますよ。 ロンドローブ（元パイオニアLDC）のロゴマークとか、学習参考書の表紙とか意外な仕事の絵も見ることができます。
個人的にうれしかったのは同人誌で発表されたイラストかな。「水燐表」のような古いものから「薬局のポチ山さん」まで同人誌は買ったことがなかったので、この画集で少しでもみられるのはうれしいです。
もちろん「レイン」「ニア」「灰羽連盟」「テクノライズ」のような商業イラストもおいしいところがセレクトされているのでGood!! 「灰羽連盟」フランス版DVD-BOX付属ポストカードなんて存在も知らなかったし。
基本的にカラーイラスト中心の画集ですが、安部吉俊さんと言えばあの描きこみの細かい鉛筆ドローイング。 この画集でも、掲載されているカラーイラストの下絵など約30枚を見ることができますよ。
巻末6ページでいくつかの絵について安部さんが解説をつけています。全ての絵に解説がついていないのは残念だけど、解説がついている絵に関してはとてもしっかり解説しているのでわりと満足です。
別の2ページで写真集や収集癖についてのお話。読み物は少ないけどあとがきも忘れずにチェックね。 画集収録イラストの初出一覧もしっかりしています。「あ…こんな雑誌でもお仕事していたんだ」と意外な出会いがあるかもね。
- タイトル：垓層宮
- 出版社・発売時期：ワニマガジン社（2007-07-31）
- ページ数：172
- 総合評価：
内容紹介
- 安部吉俊さんの画集
- カラーイラスト集
- 鉛筆ドローイング集
- 一部のイラスト解説
- 収集癖について
- 初出一覧
- …etc.
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