THE ART OF Sprited Away(千と千尋の神隠し)感想
久々に劇場まで足を運んだアニメなので、個人的にかなり思い入れのある「千と千尋の神隠し」。
「ジ・アート」ムックではキャラクターの設定画が量・質ともに、すごく魅力的。イメージボードもステキ!!
宮崎駿監督イメージボード集
「千と千尋の神隠し」で宮崎駿監督が描いたイメージボードやストーリーボードがまとめられています。全部で31ページ。作品のねらいについて、監督の文章が1ページ。
ロマンアルバムとは比べ物にならないくらい、「THE ART OF Sprited Away」の方がイメージボードがたくさん載っています。イメージボードをたくさん見たい人はこの本がいいですよ。
監督のイメージボードはお若い頃と比べるとラフになったなあと思うけれど、それでも魅力的ですね。
キャラクター設定資料集
千尋やハクなど登場したキャラクターの設定画があります。これは決定稿なので、作画監督の安藤雅司さんの絵ですね。各キャラクターの作画に関する解説も、安藤さんがつけています。
千尋だけで11枚、千は12枚くらい。全身・表情集だけじゃなく、ポーズ集がたくさん。ポーズ集があるとキャラクターの性格(どういう動きをするキャラか)がわかりやすいのでいいですね。
千の仕事着の着付けとか、たすきがけの参考絵などもある親切設計。たすきがけってこうやってかけるんだ…。洋服生活だとたすきがけなんてしないから、大人でもすぐにはわからないですよね。
ロマンアルバムと比べてみたら、千のほうきで掃いている絵やモップがけの絵、湯婆婆絡みの絵がこの本には抜けてますね…。でもロマンアルバムにはお父さんとお母さんがブタになっていく絵はないし…。うーん、設定画好きとしては迷うところですね。
でもこの本の方が全体的に絵が大きくて見やすいです。ロマンアルバムは全キャラあわせて7ページにつめこんでますから。
ロマンアルバムは千&千尋がらみの絵が充実しているので、用途にあわせて(?)選ぶといいですよ。
本編カット集・美術ボード集
いつもどおりストーリー順に本編画像や美術ボードが載っています。美術監督の武重洋二さんが解説をつけている絵もありますよ。
デジタル映像制作解説
いつもの映像技術についてのコーナーです。「千と千尋の神隠し」はフルデジタルなので、そのあたりに関連した話が多めになってる気がします。
アフレコ台本 draft: false
巻末に決定版のアフレコ台本が載っています。本編カットとあわせてみれば、DVDはいらない(!?)くらいです。
いちいちDVDを見るのが面倒なときに便利ですよ。
ざっくりまとめ
載っている絵の量に対して文章は少ないので、解説は少なめでもいいから「絵を楽しみたい」人向きですよ。
- 出版社・発売時期:徳間書店スタジオジブリ事業本部(2001-08)
- ページ数:240
- 好感度:(5)
- アニメ映画「千と千尋の神隠し」アートブック
- 宮崎駿イメージボード・ストーリーボード
- 美術ボード(武重洋二)・背景
- キャラクター設定(安藤雅司)
- 場面スチール(本編カット集)
- デジタル映像制作解説(映像演出:奥山敦、デジタル作画:片塰満則)
- アフレコ台本(決定版)
- …etc.