紅の豚(ロマンアルバム)感想
ジブリ映画「紅の豚」のロマンアルバムは設定資料が載ってないんですね…。ロマンアルバムは作品によって微妙に仕様が違うから困っちゃいます。
「カッコいいとは、こういうことさ。」という副題がついています。手持ちのロマンアルバムは1992年発行のものですが、現在発売されているのは2003年の再発売分みたいです。内容が微妙に違ったらすみません。
「紅の豚(ロマンアルバム)」はフィルムストーリーとスタッフインタビューが中心で、設定資料はほとんど載っていません。
原作になった「宮崎駿の雑想ノート」の中の「飛空挺時代」の抜粋と、初期ストーリーボード、映画の決定稿として描かれたイメージボード少々。全部合わせて5ページ(カラー)。
制作スタッフ座談会の中で宮崎駿監督はほとんどキャラクター表を作らなかったという話がありましたが、賀川さんが宮崎駿監督のイメージボードから描きおこしたという設定画もなし。 「たったコレだけ!?」というくらいメイキング資料は少ないです。「THE ARTシリーズ」の方には載っているのかもしれません。
キャラクター紹介や雑貨・飛行艇紹介もありますが、全て本編画像を使っています。
そのかわり読み物は豊富!! 宮崎駿監督インタビューが6ページ。歌手の加藤登紀子さんのインタビューが3ページ。
モノクロページでは製作関連、制作スタッフ座談会、宣伝、配給などいろんな関係者のインタビューが載っています。
日本航空文化事業センターの人のインタビューが面白かったです。お客さんの反応とか製作に参加した理由など。そういえば、JALの機内上映ロードーショーということで話題になりましたね。
制作レポートにローマの歴史解説、作品論、鈴木プロデューサーインタビューなども。ただし、加藤登紀子さん以外の声優インタビューはありません。
映画「紅の豚」がビデオ用企画だった頃の初期案ストーリーと宮崎駿監督の「演出覚書」も面白かったです。例のごとくストーリーはかなり変わっていますね。
巻末に公開直前に差し替えられたというラストシーンの絵コンテが1枚。これがあるとないとでは随分ラストの印象が変わりますが、替えたということは…そういうことなんでしょうね。
メイキング資料が少ないのは残念ですが、フィルムストーリーと読み物は充実しています。設定資料に興味がない人なら充分楽しめるのではないでしょうか。
- 出版社・発売時期:徳間書店(2003-02)
- ページ数:不明
- 好感度:(3)
- アニメ「紅の豚」のガイドブック
- イメージボード等少々
- 「紅の豚」本編フィルムストーリー
- 関係者インタビュー、制作スタッフ座談会
- 宮崎駿監督インタビュー
- 加藤登紀子インタビュー
- 鈴木プロデューサーインタビュー
- 「紅の豚」初期ストーリー案
- …etc.