「スカイ・クロラ」は関連本がたくさんでてますが、設定資料(設定画)をたくさんみたい人なら「スカイ・クロラ総設定資料」です。

キャラクター、メカ(戦闘機、車、スクーターほか)、小物(タバコ、銃ほか)、背景美術から、ロケハン写真まで。それはもうぎっしり。設定画の大きさも小さすぎず、わりといい大きさだと思います。ページ数があるので、そのへんは余裕があるかんじですね。

ほかの「スカイ・クロラ」本だと、キャラクターはそこそこ載っているけど、メカはあまり詳しくなかったり、逆だったり。同じような絵ばっかりだったり。

「どれとどれを押えたら、メカとキャラ設定画全部見られるの!?」と思うくらいです。インタビューは他でなんとかするから、とにかく設定画だけ見たいなら「スカイ・クロラ総設定資料」ですよ。

ただし、「スカイ・クロラ総設定資料」に掲載されている設定画はほとんどモノクロの線画です。カラーの設定画が見たい人にはおススメできません。

カラーで載っているのは、キャラクターの初期デザイン、小物系の貼りこみ素材(ポスター、タバコや酒のラベル、看板)、戦闘機のノーズアート集など。そして美術ボード。全体でみるとごく一部ですね。

解説文はデザインに関することが多いですね。もともと設定画に書き込まれているものじゃなくて、スタッフに聞き取りした事をまとめているような解説でした。スタッフインタビューという印象ではないですが、設定画の解説としては充分な印象でした。

デザインについて監督からどういう指示があったとか、登場した飛行機のモデルについてとか、そんな話をデザインとあわせて読むことが出来ます。

飛行機は全長・全高なども載ってますよ。飛行機の線画の細かさにビックリです。鉛筆画のよさが感じられますね。

キャラクターの決定稿はメインキャラから、名前のないモブキャラまで。メインキャラの初期デザインも興味深かったです。けっこう外見が変更されたキャラが…。

ここまで載せるなら、1分劇場「スッキリ・クロラ」のキャラ設定も…?と思ったけど、さすがにそれはなかったです(笑)。

ロケハン写真集はカラー。ロケハンに関する話も少々。

こんなかんじで、設定画に関してはかなり満足できる本。アニメ本編の画像も少し載ってますが、基本的に文章を含めて設定画&美術に関するもの以外は載っていないと思っていいです。

押井守監督やスタッフのインタビューが読みたい人向きではないので、そういう人は別の本をどうぞ。

タイトル:スカイ・クロラ総設定資料―押井守監督作品
出版社・発売時期:誠文堂新光社(2008-08)
ページ数:237
総合評価:5

内容紹介

  • アニメ映画「スカイ・クロラ」の設定資料集
  • メカ(散香、染赤、泉流、スカイリィJ2、フォーチュン、爆撃機、給油機、車、スクーター他)
  • キャラクター
  • キャラクター初期デザイン(カラー)
  • 小物(ラベル・ロゴ・看板・ノーズアート他)
  • 美術線画
  • 美術ボード
  • ロケハン写真

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