世界名作劇場シリーズメモリアルブックアメリカ&ワールド編感想

新紀元社がとうとう世界名作劇場に手をつけましたね。「世界名作劇場シリーズメモリアルブックアメリカ&ワールド編」です。

このサイトでよく紹介してる小さい方の設定資料集のシリーズです。「魔神英雄伝ワタルメモリアルブック」「魔動王グランゾートメモリアルブック」「無人惑星サヴァイヴメモリアルブック」などの新紀元社の設定資料本シリーズですよ。

サンライズ系のロボットものやSF作品しか取り上げないのかと思ってましたが、そんなことはなかったようですね。

体裁は他のシリーズと同じパターンです。このシリーズ特有のぎっしりモノクロ資料詰め込みムックですが、今回この本に掲載されているのは世界名作劇場の中からなんと12作品!!

正直1冊の本にまとめるには作品数が多すぎるので不安でしたが、思ったよりうまくまとめられていました。

それではまとめ感想。表紙は佐藤好春さん&善國道さんの描き下ろしですよ。

オープニング・エンディングカット集＆名場面集（カラーページ）

毎度のことながら、カラーページは主にカット集。今回はオープニング・エンディングのカットは少なく、名場面集の方がカットが多いです。

各作品4ページずつという少なさはやや厳しいですが、12作品もあれば仕方ないですね。

全話からピックアップした名場面に2ページ、任意に選ばれた1話分のダイジェスト的なカット集に2ページ。端っこにOP、EDカット集。こんなかんじです。

その他に、各作品で登場したおいしそうな料理のカット集、マスコットキャラのカット集や、ファッション、各作品の番組宣伝パンフレットの表紙をまとめたページやロケハン写真ページ少々など。

ロケハン写真は全作品分あるわけではないのが少し残念ですが…。

設定資料集

設定資料集はモノクロ線画のみです。キャラクター設定、美術線画設定、動物、小物、乗り物等。屋敷の見取り図などもあります。

各作品ほぼ20ページずつ当てられていて、ページ下には各話のストーリー紹介もあります。

表紙ページや人間関係相関図、キャラクター紹介、コラムなどに6ページ使われているので、設定画は実質14ページほど。

各話ゲストキャラなど登場キャラクターが多い作品はちょっと厳しい感もありますが、全話から主だったキャラをしっかりピックアップされているのでかなり満足感があります。

本の大きさが縦約21cmなので、絵の大きさは大きいとはいえませんが、世界名作劇場のキャラクターデザインはあっさりしてますからさほど見づらい印象はないですよ。

これだけの量をまとめてくれたのはとてもうれしいですね。

インタビュー

スタッフインタビューは「愛少女ポリアンナ物語」「私のあしながおじさん」「家なき子レミ」で主人公の声を担当した堀江美都子さん、「アルプスの少女ハイジ」「赤毛のアン」「母を訪ねて三千里」の高畑勲監督、「愛少女ポリアンナ物語」他計7本の世界名作劇場アニメを監督した楠葉宏三監督。

そしてキャラクターデザインの関修一さん。企画・製作の佐藤昭司さん×中島順三プロデューサーの対談。どれも妥当な人選ですね。

個人的にうれしかったのは、やっぱり関修一さんのインタビューですね。関修一さんはたくさんのアニメ作品のキャラクターデザインに関わってますが、作品集のような本は出てないのでインタビューを目にする機会も少ないですから。

世界名作劇場の設定画をこれだけまとめて見ることができる本は、今のところ他にないと思います。もしかしたらあったかもしれないけど、おそらく入手困難でしょう。

設定画だけまとめてたくさん見たい人にはおススメのこの1冊。

それに「トム・ソーヤーの冒険」「ふしぎな島のフローネ」「南の虹のルーシー」「私のあしながおじさん」「大草原の小さな天使ブッシュベイビー」の5作品のキャラクターデザインは関修一さん。

「ペリーヌ物語」「トラップ一家物語」が抜けているのは惜しいですが、関修一さんのキャラクターデザインの変遷が楽しめる貴重な1冊ですよ!!

関修一さんファンは要チェックです!!

なお、残り13の世界名作劇場作品は「世界名作劇場シリーズメモリアルブックヨーロッパ編」に入ってます。2冊揃えれば完璧ですね。

タイトル：世界名作劇場シリーズメモリアルブックアメリカ&ワールド編: 出版社・発売時期：新紀元社（2009-07-11）; ページ数：352; 総合評価：

内容紹介

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