「東のエデン完全設定資料集」はテレビアニメ版の「東のエデン」のキャラクター設定画、小物、その他乗り物等デザイン、美術設定、美術ボードなどをまとめた本です。
本の大きさはB5。絵の大きさも見やすい大きさでいい資料集です。
絵に関する解説はごく少数なので、ビジュアル資料を堪能したい人向きだと思いますよ。
それでは細かい内容など。
- キャラクター設定資料
カラー設定画は少なめで、線画設定中心です。
カラーはキャラクターの全身前程度。本編画像も参考程度に載ってます。
「東のエデン」のキャラクターの設定画に関しては、私が知ってる限りこの本が一番たくさん載ってます。
メインキャラの設定画はアニメージュの設定資料FILEにもけっこう載ってるんですが、それよりもさらに数枚多いですね。
全身、表情集、ポーズ集。咲の服装は各話の服装もしっかり。小物類もあります。
黒羽の表情集は白ver.と黒ver.があるのですが、アニメージュでは黒ver.から抜粋して載せてたんですね。この本を見てわかりました。
森川聡子さんがキャラクターデザインしたたくさんのサブキャラや2万人のニート達の設定画もたくさんありますよ。
- デザインワークス
セレソンが持つノブレス携帯のデザインや、画面デザイン。各話で登場した食べ物、備品、乗り物など。
キャラクター設定画のページよりもカラー設定画が目立つ気がしますが、モノクロ線画もあるので半々かな?
劇中で咲が描いたとされる山月パンのPOPもカラーで載ってます。色鉛筆の手描き風でかわいいですねー。
サブタイトルのPOPが載ってないのはちょっと残念。
- 美術設定
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美術設定は全て線画ですが、かなりたくさん載ってます。
解説は少ないのでほとんど絵だけですが見ごたえはありますね。
- 美術ボード集
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美術監督の竹田悠介さんとその会社「bamboo」制作の「東のエデン」美術ボード集です。
羽海野チカさんのキャラクターにあわせた美術ということで、リアル指向の「Production I.G」の美術にしては、やややわらかい(?)雰囲気の美術になってる気がします。
昔の鈴木英人さんのイラストみたいな塗りになってる絵もあって、少し懐かしかったです。
- 神山健治監督インタビュー(8ページ)
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神山健治監督インタビューは表紙の写真もあわせて8ページ。
設定資料集というこの本の内容に合わせて主にデザインの話です。
「絵でリアリティを追求するのではなく、皮膚感覚としてのリアリティを追求していく」というのは納得ですね。そもそもアニメなんですから。
でもリアル大好きっぽいProduction I.Gの神山健治監督みたいな人からそういう話が出るのはちょっと意外でしたが(笑)。
「羽海野チカさんらしさ」の表現の話も面白かったです。違和感なくアニメ用にアレンジ出来てるのは、やはり森川聡子さんの力量ですね。
個人的にやや残念だったのは、羽海野チカさんのキャラクター原案絵も少しくらい載せて欲しかったなーということ。
もちろん森川聡子さんのアニメ用設定画で充分なんですけどね。参考程度にあったらよかったな、くらいの気持ちです。
とはいえ「東のエデン」のキャラクターも小物も美術も設定画に関してはこれ1冊でOKです。
劇場版より前の発売なので、テレビアニメ版の資料のみですけどね。
絵(しかも設定画)ばっかりなので、かなりマニア向け。ビジュアル資料をがっつり見たい人向きの本です。
解説が読みたい人は「東のエデン プロファイルブック」がいいと思います。東のエデン プロファイルブック感想で感想かいてます。
- タイトル:東のエデン完全設定資料集
- 出版社・発売時期:エンターブレイン(2010-03-31)
- ページ数:223
- 総合評価:
内容紹介
- キャラクター設定資料
- デザインワークス
- 神山健治監督インタビュー(8ページ)
- 美術設定(線画のみ)
- 美術ボード集