ロマンアルバムはジ・アートシリーズよりも一般ファン向け。手頃な値段でフィルムストーリーから設定資料まで「崖の上のポニョ」を楽しめるガイドブックです。アニメムックらしいつくりになってます。ジ・アートに載っていなくて、ロマンアルバムにあるものといえば
- とにかく人数の多いスタッフインタビュー集
- 用語集
- 線画の設定資料集
- 線画の原画集(一部レイアウトも)
あたり。ジ・アートはカラーのイメージボードやラフスケッチはロマンアルバムより圧倒的にたくさん載っているけど、線画設定資料は載ってないんですよ。それに原画もね。「イメージボードは大好きだけど、設定画や原画も捨てがたい!」という人は要チェック。
設定資料はキャラクター中心。乗り物はリサカー、ウバザメ号、和船などほんの少し。キャラクターは
- ポニョ、いもうとたち
- 宗介
- リサ、耕一、新井
- フジモト
- クミコちゃん
- ひまわり園のおばあちゃん達、スタッフ
- 青年と婦人
このくらい載ってますよ。
原画集はキャラの動きから、海の中の「よくこれだけ描きこんだなー」と感心するようなシーンのものや、波のシーンなどいろいろ。
二木真希子さんの原画はポニョが波にのってやってくるところの原画で、近藤勝也さんの作監修正も入っているシーン。修正部分だけじゃなくて、修正後の全部描かれている絵(というのかな?)なので、どこが修正されたかわからないです。
眠そうなポニョの原画がかわいい!! 本田雄さんはあのシーンなのね…。他にもいろいろあるけれど、まあ見てからのお楽しみということで。
イメージボードはジ・アートに比べれば少ないけれど、作画監督兼キャラクターデザインの近藤勝也さんと宮崎駿監督のものがそこそこ載ってます。
そして多いのがインタビュー。アニメ制作のいろんな部署を担当している人たちのインタビューがてんこもり。読み物好きにはいいですね。読むところ多いです。
ポニョ公開より前に社長を退任して取締役PDになった鈴木敏夫さんのインタビューがまた長い…。宮崎駿監督があまり語らなくなってるから、そんな気がするだけかもしれないけど。ちなみに宮崎駿監督のインタビューは発表会見と舞台挨拶のときのもの。ニュースで見たようなものをまとめた(!?)ぽい雰囲気なので、人によっては目新しい内容ではないかも。
フィルムストーリーが本全体の約半分を占めていますが、アニメムックとしてはしっかりしたいい内容だと思います。値段も手頃なのもいいですね。
「THE ARTを買うほどでもないけど、イメージボードや資料も見たいし、インタビューもいろいろ読みたい!!」という人にいいと思いますよ。
- タイトル:崖の上のポニョ―宮崎駿監督作品 (ロマンアルバム)
- 出版社・発売時期:徳間書店(2008-08)
- ページ数:158
- 総合評価:
内容紹介
- アニメ「崖の上のポニョ」公式ガイドブック
- フィルムストーリー
- キャラクター紹介
- 用語集
- キャラクター設定(線画:4ページ)
- 原画集(線画:9ページ、二木真希子さん、本田雄さん、武内宣之さん、山田憲一さん、香川愛さん他)
- 近藤勝也イメージボード集(2ページ)
- 宮崎駿イメージボード集(6ページ)
- 背景美術
- スタッフインタビュー
- …etc.
ちなみに宮崎駿監督のポニョに関するインタビューがとにかくたくさん読みたい人は、Cut (カット) 2008年 09月号 [雑誌]がいいですよ。 「ポニョは、なぜあの高みに到達したのか? 独占・宮崎駿 4万字インタビュー、全22ページ」があります。
宮崎駿監督の写真がドーンと1ページ大きく載っていたりするので、実質インタビューは20ページ切ってますけど、それでもすごいボリューム。ハウルの時の観客の反応に対する気持ちとか、ポニョに関係ないこととかいろいろ脱線しつつ熱く語ってます。
ちょうどジブリのレイアウト展開催時期の発売。インタビューとは別ページに、今までのジブリアニメのレイアウトが1ページ2枚くらいの大きさで載ってます。けど、美術手帖に載っていたものとけっこう被ってますね…。
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宮崎駿・スタジオジブリ関連アニメ
高畑勲・宮崎駿関連アニメ
宮崎駿以外のスタジオジブリ関連アニメ
ポニョ作画監督の近藤勝也関連アニメ
ゲームの「玉繭物語」「玉繭物語2」では近藤勝也さんはコンセプトデザイン担当。
「雲のように風のように」では作画監督担当。
宮崎駿監督の「魔女の宅急便」でキャラクターデザイン担当。
宮崎吾朗監督の「コクリコ坂から」でもキャラクターデザイン担当。