「DARKER THAN BLACK 流星の双子」の各話感想。第11話「水底は乾き、月は満ちる…」第12話「星の方舟」。

最終話の初見時はちょっとわかりにくい部分が多くて、「『ウルフズレイン』(DTBと同じく岡村天斎監督…)に続くトンデモ最終回か!? 」と思いましたが、見直すとわりと納得の最終回でした。

ネットでは賛否両論ですね。初見で全く理解できなかった人たちが、解釈する気力を失くしてあばれてる気がします。たしかにわかりにくいけど、全くわからないというほどではなかった気がするんですが。

でも「ウルフズレイン」と似たようなパターンなんですよね…。岡村天斎監督は引き出しの少ない人なのか、好きなテーマなのか不明ですが、もう少しなんとかならなかったものかと…。

第11話「水底は乾き、月は満ちる…」感想

アバンでいきなり銀(イン)にやられる三号機関(?)の契約者達。赤い月。「もうすぐ会える」とつぶやく銀(イン)。

待ちわびているのは黒(ヘイ)? それともイザナギ(紫苑)?

次の朝、照れくさそうに起きてくる蘇芳。

やはり昨晩の事は恥ずかしかった模様。黒(ヘイ)の前で泣いたり、「名前をよんで欲しい」とか甘えちゃったもんね。

黒(ヘイ)さんは早起きして何事もなかったように朝食作り。自分から手伝いを申し出る蘇芳。

あの作りかけの具材でペリメニだと蘇芳は決めつけていたけど、実際黒(ヘイ)さんは何を作るつもりだったのでしょうね?

やっぱり前回の蘇芳の「肉まんくれた! 」をヒントに、あんなに必死に止める→もしや蘇芳は肉まん大好き? →落ちこんでいる蘇芳に手作り肉まんを食べさせて元気づけよう!! という黒(ヘイ)さんなりの気遣いかな?

…モテル男は思考回路が違うよねー。久しぶりに自分が餃子を食べたくなって作ってる最中だったのなら台無しですが(笑)。

二人で初めての共同作業、ペリメニ作り完成! ジュライに「おいしい」と言ってもらえたぞ!!

朝食後、黒(ヘイ)さんは山に芝刈りに…じゃなくて自分のことにケリをつけに出かけ、蘇芳もまたケリをつけるために紫苑の元へ。

蘇芳:帰ってくるんだよね? 約束して! 僕も自分のことにケリをつける。だから
黒(ヘイ):わかった

この約束、果たして守られるのでしょうか?

アンバーが教えてくれた三鷹文書に続きが!? 小林課長がとうとう教えてくれましたよ。

そのきざし、沈むことなく上る弓張り月にあり
そはやがて満ち満ちて、イザナミの産み月となる

予言の解釈をめぐっておきたのが天国戦争!? 1期で黒(ヘイ)、白(パイ)、アンバー、ハヴォックが南米でチームを組んでいたのが天国戦争の時のことですよね。なんだかとんでもないことになりましたよ。

蘇芳と父・パブリチェンコ博士の再会。今まで伏せられていた事実がどんどん発覚。紫苑が契約者になった時期、その能力、そして今の蘇芳が生まれた日のこと。

なんだかいろいろズルイけど、予想の範囲内だったので納得ですね。

それにしてもパブリチェンコ博士ポジティブシンキングすぎ!! こういう考え方はマッドサイエンティストそのものですよ。

あの水族館の記憶…あれは紫苑から蘇芳へのプレゼントだったという博士。でも蘇芳は気づいてしまった…紫苑あの記憶を蘇芳に与えた意味を。

ドールにはドール達だけのネットワーク構造がある。そして博士はMEにも同じようなネットワークがあると考えていたと、突然未咲に語りだす鎮目。

鎮目の言う「潮時」というのは…裏切る気満々な印象が。

そんな鎮目に追い詰められる蘇芳、博士、ジュライ。

鎮目:さあおいで、毛がボーボーに生えるまでは面倒見てあげるから
蘇芳:何を言ってるの?
鎮目:太ももの話さ

よかった、太ももで。深夜だから…と思った私は大人(笑)。だって、今まで未咲にさんざんセクハラ発言を繰り返してきた鎮目だからー、てっきりー(笑)。

まあそんなこんなで意外なことに蘇芳 VS 鎮目でバトル開始。一方黒(ヘイ)は銀(イン)を探して葉月と遭遇。バトル開始!?

未咲はマダム・オレイユと同行。マダム・オレイユは未来スーツ着用にシュレーダー博士制作の未来銃使用。

未来銃はもしかして携帯式の対契約者兵器!? 契約者に対して使ったら「効力:(契約者が)消えるはず」って…あいかわらずシュレーダー博士の理論は素っ頓狂です。もちろん消えないわけですが(笑)。

ところで来週最終回ですけど、蘇芳と紫苑の話だけでもケリをつけてほしいのですが、どうでしょうね。期待してます。

第12話「星の方舟」感想

前回放送の次回予告で最終話のサブタイトルが伏せられていた意味がわかりましたよ。ネタバレを通り越してそのまんまですよね(笑)。

黒(ヘイ)VS 葉月は葉月の勝利。最後のアクションということでけっこうがんばってますが、そんなことよりワイヤーで拘束した黒(ヘイ)さんに馬乗りになって葉月の対価払いですよ。

最近時間の都合上省略されがちだった対価。今回はなぜかきっちり時間をとってます。そんなに葉月と黒(ヘイ)さんのキスシーンを描きたかったのか!?

しかし、黒(ヘイ)さんは気にする風もなく、「そんなことよりイザナミだ! 」って勢いです(笑)。

そして、ここにきて小林課長が妙に存在感を増して! というか、三号機関側の説明役として、時間もないことだしどんどん説明しちゃうぞ! という語り部に。「…と言う話だったのだよ」とか言い出しそうなくらい時間なさすぎ(笑)。

黒(ヘイ)を銀(イン)が全裸拘束されている部屋に案内して、これまでの銀(イン)に関する事情を一気にしゃべるしゃべる。

それを聞きながら、銀(イン)が全裸拘束されてる台の横に座り込む黒(ヘイ)さん。位置的に股間をガン見しているように見えるのは気のせいです。

台のちょうど真ん中に座ってるからそう見えるだけです。どちらか一方に寄って、拘束具の隙間から「チラっと見えた! 」とかやってるよりはマシな絵です(笑)。

ゴルゴ課長は拘束されている銀(イン)の体のことを「抜け殻」と言っていましたが、そんなセミの抜け殻みたいに言わなくても!! と思いましたよ。

黒(ヘイ):銀(イン)。もう、終わりにしよう

む、黒(ヘイ)さん、とうとう覚悟を決めたのか? でもそんな黒(ヘイ)さんには殺す殺す詐欺の前科が(笑)。

一方、マダム・オレイユの口も最終回ということで軽くなってます(笑)。どんどん語ってます。ネタばらしの時間とはいえ、こうやって言葉で説明する部分が多いということは時間のなさを感じさせますね。

パブリチェンコ博士が作ったスパコンがおいてある研究所で暴露開始。

スパコン…タイムリーな時事ネタ!? 仕分け対象になって、仕分けされちゃうぞ(笑)! とツッコミをいれる間もなくどんどん説明。

マダム・オレイユ:ドール・ネットワークにより観測された全世界の記録。
MEネットワークにより集められた全人類の記憶。その全てがここにある。

なるほど、それが紫苑の「夢」でしたか。

未咲、マダム、猫(マオ)と別れて単独行動をとるジュライ。もちろん目的は蘇芳との合流。そんなジュライが蘇芳を待つ場所へ、突如現れたオーガスト7(声:松風雅也さん)。

2話で死んだはずじゃあ…? と思ったら、MI6の上層部がアメリカと手を組んだために手を引いただけだったという話。

鎮目がCIA(アメリカ)側だから、あのときオーガスト7のトドメを指したわけじゃなく、あのオーガスト7が身代わりだということを悟られないため(死体にMEスクイーズをかけられるとバレるから)に、頭部を破壊したわけね。

たしかにオーガスト7の能力をもってすれば、変わり身なんて朝飯前ですねー。しかしゲートの中までドールであるジュライを迎えに来てくれるあたりは律儀。単にジュライが関与しているのがCIAにバレたらまずいだけかもしれないけど。

ジュライ:あなたとは行かない
オーガスト7:ん?
ジュライ:僕は蘇芳と一緒にいるのが好きなんだ

告白タイムきましたー。しかし告る相手が違うよ、ジュライ。その答えを聞いてあっさり退場したオーガスト7。野暮は言わない主義なのか(笑)?

入れ違いに駆けてくる蘇芳に抱きつくジュライ。ラブか? ラブ展開か!? けれど時間が足りません(笑)。

ジュライと共に見つけ出した紫苑はお花畑で倒れてました。そばには銀(イン)。

紫苑:プレゼントだ。僕の作った世界を…見て…きてよ
蘇芳:何いってんのかわかんないよ!!
紫苑:パパとママによろしく…おねえちゃん…

さらにジュライ死亡。弟と仲間の死にキレる蘇芳。銀(イン)にPTRDを向けます。撃つ直前、銀(イン)が蘇芳の流星核を破壊。

ここから蘇芳退場までの盛り上がりはすごい!! 音楽がまたいい!!

お花畑で後ろから黒(ヘイ)に抱きしめられる蘇芳。前からじゃないあたりが、黒(ヘイ)と蘇芳の関係性を示しているようで…悲しいです。

蘇芳:誰?
黒(ヘイ):次に行く場所で、おまえにコレは必要ない
蘇芳:次はどこに行くの? 僕たち、ずっと一緒だよね? また、旅を続けるんだよね?
黒(ヘイ):ああ、そうだ
蘇芳:嘘だ…
黒(ヘイ):嘘じゃない。俺はいつでもお前のそばにいる
蘇芳:…黒(ヘイ)

こんな形で守られた11話の約束。

蘇芳の最後の言葉が「黒(ヘイ)」だったのが悲しいですよ。もう半分わからなくなってるんですよ。それでもなお、わずかに残る記憶が名前を呼ばせた…。

このあと学園編が登場してネットで「エヴァ」のパクリよばわりされ、感動が台無しになるわけですが(笑)。

まあそんなこんなで、すごいラストでした。課長はやっぱりゴルゴだった(笑)とか。

ところで、ネットでは「かわいそうな蘇芳がかわいそうなラストを迎える話」という解釈をしている人がいるようですが、異議あり!!

蘇芳はこちらの世界にいる限り、流星核なしでは記憶を維持できない不安定な存在。必ず終わりがきます。

あちらの世界に行けば、携帯流星核なしで「普通に」生活できるわけです。だからたとえ今の記憶をなくしても、あの世界で成長して人として生きていけるのなら…これは幸せといってもいいんじゃないでしょうか?

蘇芳が一人の人間として生きていける世界ですから。カップリング重視だとバッドエンドでしょうけどね(笑)。ジュライがいるから許してやれって感じです。

なお、その他の考察については。DARKER THAN BLACK 流星の双子 最終話考察にまとめました。ネタバレ多いので、嫌な人は見ないでね。

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