Toshihiro Kawamoto Artworks The Illusives I 1985-1995感想

「Toshihiro Kawamoto Artworks The Illusives I 1985-1995（川元利浩画集1）」はアニメ「Cowboy Bebop」のキャラクターデザインで有名なアニメーター川元利浩さんのお仕事画集その1です。

川元利浩さんの初期10年間（1985-1995）の版権イラスト仕事（＋その原画）が主ですが、キャラクターデザイン作品の設定資料集（線画）も載ってます。

掲載されている主な作品は以下の通り（○をつけているのは設定資料もあり）。

学習教材マンガや小説の挿絵など、細かい仕事のイラストもありますよ。三鷹市水道部の非売品ポスターとか、その筋の人には有名（？）でも一般人にはかなりマイナーそうなイラストも載っているので要チェック。

個人的には「おいら宇宙の探鉱夫」「ワンダープロジェクトJ」あたりの絵がヒット。マイナー作品は設定資料もあまり見る機会がないのでこういう画集にでもまとめて載せてくれるのはいいですね。

掲載されている各イラストには川元さんのコメントがついているのもうれしいところ。コメント内容は当時のお仕事状況や技術的な話、ちょっとした裏話等さまざまです。

「GOLDEN BOY」の「率直な感想」というのが面白かったですよ。川元さんみたいに何でも描けそうな人でもそんなこと考えるものなのですね…。

関係者コメントもたくさん。メンバーだけでもすごいです。安彦良和、北久保弘之、出渕裕、佐野浩敏、高山文彦、飯田馬之介、今西隆志、神村幸子、山口克己、etc…（敬称略）。

川元さんの人柄や仕事ぶりがよくわかりますよ。

特に面白かったのが、座談会（逢坂浩司×中山しほ子×岩長幸一×武井良幸）。「あの人、そういうことにはこだわるかも！」「男性から見て、川元さんのH度って？」……言いたい放題です。

関係者コメントは続刊の「Toshihiro Kawamoto Artworks The Illusives II 1996-2005」より、この画集の方が人数も多いし、内容も面白いですよ。

本の冒頭に川元さんのお仕事年表（1985-1995）があって、意外な作品に参加しているのもわかります。

画集なのに文章が多いし読み応えもある内容。もちろん、川元利浩初期作品画集としても集大成なので、見ごたえありますよ。

タイトル：Toshihiro Kawamoto Artworks The Illusives I 1985-1995: 出版社・発売時期：ソフトバンククリエイティブ（2006-03-29）; ページ数：144; 総合評価：

内容紹介

Toshihiro Kawamoto Artworks The Illusives I 1985-1995（川元利浩画集1）感想