2011年夏のコミックマーケットで先行発売された「『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』ビジュアル&設定資料集~めんまがくれたもの~」の一般発売が始まったので買ってきました。

一般発売と言ってもアニプレックスのグッズだから、アニメイト、ノイタミナショップ他でしか扱っていません(2011年8月現在)。

普通の本屋さんで流通しているものではないので要注意です。

本のサイズはB5縦。約100ページ。表紙はキャラクターデザインの田中将賀さんの描き下ろしイラスト。高校生バージョンの水着めんまです。

この表紙イラストの水着の色違いバージョンのブロマイド3色のうち1枚がオマケでついてます(外からは何色が入っているか見えません)。

私が買った本には赤が入ってました。…表紙の水着と一緒の色やーん! と思いましたが、青と緑の水着イラストもこの本にちゃんと載ってます。どこに載っているかはお楽しみということで。

ところで「設定資料集」というとどういう本をイメージしますか?

私もこれまでアニメの設定資料集を何冊も読んできている人なので、「キャラクター設定画、小物設定、美術設定などが載っていて、絵が中心。だけど少しはキャラクターや小物の解説として、本編では語られなかった裏話的な文章がついてるのでは? 」と思ってました。

デザイン上のポイントとか。

でもこの本は、私の想像をはるかに超えてテキスト(文章)量が少なかったです。

「モノクロ設定画をコピーして本形式にまとめただけ」というアニメイトのグッズ設定資料集以外で、ここまでテキストが少ない設定資料本というのも珍しいです。

キャラクターの説明なんか、公式サイトと全く同じ文章ですよ。アレ以上でもアレ以下でもない、全く同じ。

「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」のアニメを見ていない人には、この本を見てもアニメの内容は全くわかりません。そのへんは期待しないように。

とりあえず、内容は以下の通り。

  • 版権イラスト集(雑誌、DVD・CDジャケット等)
  • キャラクター設定資料集(カラー設定画)
  • 小物設定
  • 美術設定(カラー、モノクロ)
  • キャラクター初期設定(各キャラ1ページずつ)
  • イメージイラスト2枚
  • スタッフ寄せ書きページ(モノクロ1ページ)

キャラクター設定資料は全身の基本設定、表情集以外に、各話の服装もきっちり全身前後載ってます。ほどほどに見やすい大きさ。

キャラクター身長対比図にメインキャラの身長が書かれていたので、高校生時点の身長はわかります。

ポニーテールの鳴子(←あだ名で呼びたくない(笑))やショートカットのつるこ(←こっちは問題なし(笑))も載ってます。

表情集は線画も載ってますが、それ以外のキャラクター設定はカラーの設定画ばかり。

小物設定や美術設定も充実しているので、同人誌を描く人やコスプレ用の服を作る人にはいいと思いますよ。

女装ゆきあつとめんまの服の違いもバッチリです(笑)!!

いわゆる設定資料(キャラクター、小物、美術)以外に、キャラクター初期設定やイメージイラストも少し載ってます。

個人的にはこういう絵も見たかったので、Good job! です。

ゆきあつは「季刊S」のスタッフインタビューでも言われていたとおり、初期設定時から女装アリのブレないキャラ設定(笑)。

つるこは決定稿と比べると、他のキャラよりも変遷してますね。

版権イラスト集は、キービジュアルやアニメ雑誌、DVD・CDジャケットなどの版権イラスト集。そしてその版権イラストのラフ原画も載ってます。

DVDジャケットのイラストは4巻まで。これは発売時期の関係上仕方ないですね。

版権イラストはこの本に載っているイラストで全部ではありません。この本に載っているのは、版権イラストの中でもキャラクターデザインの田中将賀さんが原画を描いた絵だけじゃないかな?

アニメ雑誌の版権イラストはほとんど田中将賀さんが描いていたと思います。だから、ほぼ網羅されているといえばそうなんですが。

私が知っている限りでも、一部他の人が描いた「あの花」版権イラストがあったのにそれが載ってません。だから他にも洩れてるイラストがあるかも? という気がします。

アニメ本編の画像は目次と、最終話のめんまの手紙をまとめたページ(あわせて4ページ)に小さく詰め詰めに載ってます。

だいたいこんなかんじですね。

難点を挙げるなら、キャラクターの初期設定画から決定稿への変遷のいきさつなどは説明がほしかったところです。イメージイラストは説明不要なくらい超平和バスターズだからいいですけどね。

率直に言って、この内容なら「CD-ROMかUSBメモリに画像データを入れて売った方が、本形式に絵を並べて編集する手間が省けてコストも下がってよかったのでは? 」と思うくらい。昔よくあった、アニメのファンディスクみたいに。

設定資料集だから詳細な解説は期待していませんが、「コミケで先行販売された商業誌」でこのお値段なら、少しくらいはデザインについて説明が欲しかったのですよ。個人的には。

でも「通常の書店で一般流通しない物=グッズもしくは公式同人誌的な位置づけ」なら、こんなものかなとは思います。

そのあたりを納得の上で、「絵の資料が欲しかった! 」という人にはこれ1冊でOK。おススメです。

タイトル:「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」ビジュアル&設定資料集~めんまがくれたもの~
出版社・発売時期:アニプレックス(2011-08)
ページ数:100
総合評価:4

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